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The Other Me(原題)のGreenTのレビュー・感想・評価

The Other Me(原題)(2022年製作の映画)
1.5
デヴィッド・リンチがエグゼクティヴ・プロデューサーということで借りて来たのですが。

主人公が奥さんを助手席に乗せて、夜の道を暴走しているところから始まる。次のシーンは目医者で、医者が「大変だ!この病気は失明する。処方箋を出してあげるが、この薬は症状を遅らせるだけで、失明は防げない」とか言うんだけど、病気の名前も薬の名前も出てこない。

登場人物の名前も一回も出て来ない。

主人公はクサって奥さんとケンカし、あてもなくバスに乗り、終点まで行ってしまう。

終点は森の中で、公園みたいなところ。バードハウスを木につけようとしていた女性が梯子から落ちたのを目撃した主人公は、この女性を助ける。すると女性は「うちへよってって」と誘う。

この女性が、セリフ棒読み!しかも声が低く抑揚もないし、表情もないし、どっから連れてきた素人なんだ!とか思いながら観てた。

2人はなぜかいい感じになってキスするんだけど、「今はイヤ」と女性が言うので、主人公はそのまま家に帰る。

で、主人公は親友に「失明する」と言うと、この親友はイージー・ゴーイングなヤツで、「じゃあ、目が見えなくなる前に巨乳やお尻をたくさん見に行こう!あ!お前は奥さん一筋なんだっけ」って言った後に「そういえば、森で出逢った美女はどうした?」とか言うんだよ。意味不明だよね。

でなぜかこの親友が、森の美女に主人公の手紙を届けに行く。主人公はバーテンをしていて、自分の働いている店に来てくれと書いたのだ。

主人公が都市開発の設計をしたい建築家で、バーテンをして生計を立てているってのは、森の美女との会話にあったらしい。しかし「建築家」ってのは、ベッドルームの端っこに机が置いてあって、壁に鉛筆書きの絵が飾ってあるだけ!

わかる?「自宅で撮影してない、これ?」的な低予算っぽい感じ。

なんでこの映画のエグゼクティヴ・プロデューサーがリンチなんだって調べたら、監督・脚本のGeorge "Giga" Agladzeって人は “...He became local partners of Esteemed American filmmaker David Lynch and they founded David Lynch Foundation Caucasus (DLFC) a branch of the director's international organization, that is supportive to strengthen for cinema institute and for cinema projects between Georgian and Hollywood.” ってiMDb に書いてあった。

Georgia のミュージシャンで、MVの監督として有名って書いてあったので、アメリカのジョージア州かと思ってたら、ジョージアってのは「南コーカサスにある共和制国家。首都はトビリシである。東ヨーロッパ、もしくは西アジアに区分される(ウィキより)」なんだそうで、この映画もそこで撮影されたらしい。

どーりで、黄色いバスとか、室内の感じとか「どこだこれ」って思ったよ。

デヴィッド・リンチは自身が実践している「瞑想」を広める機関を作って、子供とかにも教えているらしいんだけど、色んな国に進出しているとは知らなかった。この映画の監督はジョージアって国のこの機関のパートナーで、だからリンチがエグゼクティヴ・プロデューサーってことらしい。リンチはこの瞑想でクリエティヴィティを高めたと言っているので、「胡散臭い」とは言いたくないけど・・・。

んで結局、主人公は目が見えなくなる過程で他の色んなものが見え始める。そこに少年時代の回想が入ったり、森の美女との夢のシーン(これがデヴィッド・リンチっぽいっちゃあぽい)があったりして、「これってもしかして・・・・?」ってなるのだが。

ネタバレはコメント欄で!
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