クリプトン星人

ノック 終末の訪問者のクリプトン星人のレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.5
あ、それロンです。
ロナルド・ビリウス・ロン・ウィーズリーです。

配役のSenseがもうシャマラン。
"ロン"が映るだけで笑ってしまう。
わかる人にしかわからない高度なお笑い。
求められるSixth Sense。

ロンもそうだけど、シャマランのレビューを書くとき「シャマラン」って固有名詞をつい言いたくなる。
語呂、語感がいいからか、はたまた、ミーム汚染か、あるいは、複合的にか。
ロマン・ポランスキーとかも言いたくなる。スピルバーグはそうでもない。

今回はオールドの反省を踏まえてドライに見た。いっしょ、同じ感想。
ポスター、設定、導入部がピーク。ニキ・アムカ=バードのポスターの後ろ姿がイケメンニキ。

問題提起ルパートもといパートから途端につまらなくなる。みかたがわからなくなる。
不条理を小馬鹿にしている感じ、だから何?ってなる。
メッセージがあるにしろ、ないにしろ、だから何?ってなる。

達観しているような、神視点のような、余生を楽しんでいるかのような、客観的問いかけに全てがどうでもよくなる。でも画がいいから見れる。

ストーリーに関してはもはや自己満足、自己完結なんじゃないか?って思う。
シャマランのSensesにマッチしないとついていけないんじゃないか?って思う。

でもシャマランのハートフルな描写はめっちゃ好き。シュールな演出もめっちゃ好き。
カメオのタイミングわらわないひとおる?最後の"間"のトリカタわらわないひとおる?
あれ、ほんと絶妙。神がかってる。シャマランがかってる。Unbreakable。

ドライなんだけど、グロを見せない配慮とか、ゲイに世界の命運を握らせたりとか、たぶん根っこは優しいんだと思う。
実際ゲイ映画を見るのも悪くないな?って思ったし、ハートフルがまじハートフルだし。

如実にあらわれる作家性に安心感をみる。で、けっきょく文句いいながら次作もまたみる。

やっぱ汚染されてるんだよ。シャマランたまらんっていいたくなるんだよ。だからなんだよ。