ノック 終末の訪問者
LGBTQのカップルであるエリックとアンドリュー、そして養女のウェンの家族が山小屋で穏やかな休日を過ごしていると、突如として武装した見知らぬ謎の男女4人が訪れ、家族は訳も分からぬまま囚われの身となってしまう。
前作の "オールド" に続いて原作がある中で、相変わらずシャマランのノリで脚本化・演出をしたという感じ。
まずは散らからずにポイントがギュッと絞られたのは好印象。シャマラン特有の映像でスリリングに見せるところは、ある意味いつも通りの安定感。毎回お馴染み、監督のカメオ出演もしっかりとあり。
シャマラン作品は、オチやドンデン返し的な部分にスポットが当たりがちだが、実は家族愛がテーマになっている作品も多く、本作もそうした視点で観るとなかなか興味深く思える。
ただあまりにも基本設定が唐突すぎて、やや説得力に欠ける。そこが "シャマランらしい" と言えばそれまでだけど、もう少し説明が欲しかったのが正直なところ。そう言う意味では、"今自分たちの身に何が起こっているのか？？" となるゲイカップルに逆に共感してしまう。
腕っぷしの強いキャラを演じることが多いデイヴ・バウティスタ。いかつい体格は変わらないが、今までにない静かな演技を披露し、想像以上に器用な俳優であることが分かったのは収穫。
