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CLOSE/クロースのRIOのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.8
力任せに刈り取られる小さな花
折角咲いたけど捨てられるだけの赤い花
それを知らずに咲く花の中を駆け抜ける

当たり前のように隣にいた
まるで兄弟のように
自分の目ではなく他人の目で見られることが残酷で冷たい

自分の力で精一杯だったけど もっと
出来ていたことがあったかもしれない
近すぎて 当たり前過ぎた

レオとレミ
隣同士で自転車を飛ばし向き合うことがどうしても出来ない
会わない時間は考える時間だった
お互いに成長する時間
それが変化するということなのかな
突然に冷たくされたレミの気持ちはどうだったのだろう
大事な片割れがなくなって
真っ直ぐでいられない
だからいつもと同じようにしなくては
何があったのかなんて聞いてはならない

レオがレミに会える場所がある
その感覚が痛いくらい
どうしようもできなくて哀しみだけが硝子のように鋭く刺さる

浮遊感のある音楽がより儚さを誘ってきた
人を心から大切に想う気持ちは
哀しみ 怒り 苦しみ 痛み 弱さを抱えている
レオが涙を流さないほど涙の深さが伝わる号泣でした
とても純粋な気持ちになった
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