"奴らが来るよ…バーバラ…"

父の墓参りにやって来たジョニーとバーバラ兄妹の前に、ヨタヨタとやって来た一人の男…力ない目の奥に"ある意思"が宿る…襲われるバーバラは、何とか逃げ切り、たどり着いた一軒家…辛くも逃げて来たベンと共に立て籠るバーバラ…恐怖と狂気の一夜が始まる…

もはや解説など不要な伝説の作品…モダン・ゾンビの父…この作品があるからこそ、現代のゾンビ映画があるといえる傑作…

ロメロ存命の時に、ロメロ本人が監修した4Kリマスターであります。

これまで幾つかのヴァージョンがあり、それぞれ鑑賞しておりましたが、今作は最高の画質であり、しかも劇場でという最良の状態での鑑賞で、感動もひとしおであります。

ロメロの初期ゾンビ三部作は、それぞれ"夜"、"夜明け"、"日中"とゾンビの広がる世界を表題として、それぞれが作られた時代の社会情勢が色濃く反映された一種社会派ホラー的な側面が見受けられる傑作揃いで、本作の場合は、その救いのないエンディングからもわかるように、ベトナム戦争と公民権運動により、真っ二つに分かれたアメリカ社会の縮図がドキュメント・タッチの乾いた目線で描かれていると感じます。

まぁ、作ったロメロ本人はそこまで深く考えては無く、単に今までにない怖い映画を撮ってやろうぐらいだったのかもしれませんが…

ロメロ本人が意識しようがしまいが、ホラー映画は時代を映す鏡としての一面があるのかもしれませんね？

結果として、本作はホラー映画のマスター・ピースであるだけではなく、近代芸術の宝としてMoMAに収蔵されるに至ったのですから…




…あれっ？…ここ最近の私の鑑賞リストを並べてみたんですが…"ブラック・フォン"、"哭悲"からの"X（エックス）"そして、本作という、"真夏のホラー祭り"的なチョイスになってる…しかも、70年代舞台が多くね？（まぁ、本作は68年製作ですが…）ホラーじゃないけど"リコリス・ピザ"も70年代…今、流行ってるんですか？…

書きましたど！

#NOTLD見た
#ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

不安を煽り続ける劇伴
コンパクトな登場人物
徐々に情報量を増やす演出
強いメッセージ性
完成された世界観

とにかく圧巻だ

この出会いに深く感謝を。

一夜明け
ふとまくら元を
眺めみる
とても沢山
半袖Tシャツ

【超速報】
ただ今、ロビーにスタンバってます！


《号外》
やったー
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド、ついに岡山に上陸決定！

シネマ・クレール、8月19日から！

公式さん、ありがとうございます🙇

ということで、この妄想は、そのうち削除しますからね
皆さん、読んでくれてありがとうございました❗


ナイト・オブ・ザ・リビングデッド、観た！

妄想です

観たら、これ削除してちゃんと書きます

【茫然自失】

まさに、今の私です

昨日、私、報告しましたよね

大阪へ遠征するって

積極果敢な私は、朝一番に休暇を申請しました
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド公開初日の今日の分です

でも、上映スケジュールをよくよく調べると不味かった
家族のスケジュールに抵触する

仕方ないので、日曜日にリスケジュールすることにしました

だが、どちらにしても、許可を取る必要がある

誰の？

勿論、我が家のCEOのです

我が家のCEOは非常に厳しい

何らかの実績を求められるでしょう
何をもって交渉材料としよう

おお、整理整頓が苦手な私は身の周りが雑然としている
それを可能な限り片付けてはどうだろうか
よし、せっかく金曜日休暇を取ったんだ
木金土、３日もすればかなりのものになるぞ

意を決して、昨日の朝一番に申し出ました

「片付け頑張るから、大阪まで映画観に行ってもいい？」
「岡山での上映、いつになるか目処が立ってないんよ」

…

「はぁ？　今、大阪なんかに行くつもり？」
「私の職場、知ってるよね」
「コロナが出たら大変なんよ」
「家族がコロナになって退職した人、おるからね」
「あんた、私が仕事辞めてもええん？」
「コロナが５類になったら行ってもええわ」

安西先生、試合終了です

いやね、必殺自家用車で高速ぶっ飛ばしてドアtoドアしたらどうなんよ

岡山で、ガンガン映画館行ってるよ？
シン・ウルトラマン
トップガン・マーヴェリック

ごめんなさい、朝からバトる勇気がありません
シオシオのパーです

どんよりとした私は朝から呟きました

優しいフォロワーさんがいいねしてくれます
慰めコメントとかくれちゃいます

あの公式さんも全部いいねしてくれます

岡山で上映されるのと５類になるのとどちらが早いかなぁ

全国のみんな、後は頼んだぞ

• #ゾンビ
• #金字塔

1968年 5.0 Night of the Living Dead　アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存
2022年 5.0 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 4K リマスター版　本作

ゾンビをテーマにした最初の作品は1932年製作「White Zombie」邦題「恐怖城」。Night of the Living DeadはJohn A. Russoの原案だが「地球最後の男」Richard Mathesonの小説からインスパイア。私もソノ小説なら読んだ事有るが、プロットは人間以外のDemi-human。日本語で言う亜人に一軒家が取り囲まれる、をベースにしてる。アップリンク京都で鑑賞。

ホラーの巨匠、カルトの鬼才と後に呼ばれるGeorge A. Romero監督が、Russoのアイデアを聞いて「死者を蘇らせ奴隷にする」ブードゥー教に伝わる解釈を取り入れた。Zombieの起源は、アフリカ人が信仰するヴォドゥン「目に見えない者」。コンゴで信仰される神「ンザンビ」がハイチに伝わり「ゾンビ」と呼んだ。秀逸なのはゾンビをローカライズした事。①人外をリビング・デッドと言う。②死者が蘇ると人肉を喰らう。③ゾンビに噛まれた者もゾンビに為る。④殺す唯一の方法は脳を破壊する事。モダニズム・ゾンビのルールは現在も変化球を織り交ぜながら使われる。

Living Deadは直訳すると「生ける屍」だが、本当は「Night of the Flesh Eaters」として製作。しかし、配給したウォルター・リード・オーガニゼーションが「もっとカッコいいタイトルは無いかね」と現在のタイトルに変更。処がエンドロールで「Ⓒ」通称マルシー表示を忘れ、法令的にはパブリック・ドメインと見做される。著作権保護はベルヌ条約で申請が無くても保護される。All rights reservedはブエノスアイレス条約だが、Ⓒが文字化けの恐れが有る時に使う。®マークや™マークは商標権を表す記号なので無関係。

本作はMoMAニューヨーク近代美術館で上映された4K版が初上陸。Martin Scorsese監督が代表を務める非営利団体フィルム・ファンデーションが、オリジナルをデジタル・レストア。費用はジョージ・ルーカス・ファミリー財団が出資、偶には良い事やるじゃん(笑)。それが2016年だから結構前に為るが、日本のアンプラグドの尽力で京都でも観る事が出来た。違法動画で無料で見れる作品を劇場で観る価値は有るのか？。

それにしてもアップリンクの商魂は逞しい。来場者には別ビジュアルのチラシをプレゼント。Tシャツも4種類、意外と白地に緑がお薦め。トートバッグに缶バッチ、シネマート新宿の人体パーツクッキーって何だよ、ゾンビの大好物「肉」コープスジャーキーとか京都でも売ってくれよ。冴えてたのは日本オリジナルデザインのB2ポスター。今はフレームに入れて職場の部屋に飾ってます。前は「マリグナント 狂暴な悪夢」。やっぱり暑い夏はロメロメロンソーダですね(笑)。私の父親もビデオテープ、レーザーディスクと追い掛けた世代。それがネットで観れるのだから、作品と同じく劣化しない、いや過去に成らない。

ゾンビ映画としては異例の国宝級の扱いを受ける本作は「ゴッドファーザー」並みに過去に何度もリマスターを繰り返してるので手持ちのUS版Blu-rayでも十分に高画質。モノクロでモノラルでアスペクトも1.37 : 1なので、無駄な情報も無く否応なくコンセントレーションする。やはりゾンビ映画はリビングで寝転んでスマホを弄りながら観るモノでは無い。ある意味逃げ場のない映画館で観てこその「没入感」は今見ても斬新。4Kらしくモノトーンの濃淡も鮮明で「夜の8時でも明るいな、そうか！サマータイムか」そして漆黒の闇が訪れ彼らがワラワラと登場する。

著作権が消失してる本作には様々な亜種が有る。一番有名なのは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀」1990年製作、監督はRomero監督の盟友Tom Savini。女性の描き方等、時代の変革をアレンジ。カットされた15分を追加した「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 最終版」。2001年「チルドレン・オブ・ザ・デッド」オリジナルの続編だがRomeroはノータッチ。2006年「超立体映画ゾンビ3D」オリジナルのリメイク、セロファンの赤青メガネで見る。舞台を現代のイギリスに移した「Night of the Living Dead: Resurrection」は超レア、亜種の中では一番のお勧め。カラー化された本作は北米でAmazonプライムで配信。「オブ・ザ・デッド」で終わる作品は今日も増え続ける。

語り尽された本作だが、神格化されてると懸念される方は、ゾンビ映画の本質が見えて無い。本作から始まる3部作では極めてメッセージ力の強い社会風刺。黒人差別とか大量消費への警鐘、自分さえ助かれば良い利己主義。世相を敏感に反映させ「本当に怖いのは人間」ヒトコワをカウンターとして確立。意図的にゾンビのメイクを人間に近づける事で、違和感と想像力を惹き立てる演出力。人間の本性を炙り出すのがゾンビ映画のルーツ。本作をホラー映画だと色眼鏡で見る人には、映画を語る資格は無い。

皮肉な事にCOVIDと言うリアルな感染源が現実の目の前に有る事すら予言してる気もする。感染をテーマにした映画と云えば「カサンドラ・クロス」有名だが、モンスターに襲われる安いホラーとは違い、自分の友人や家族が何時変異するか予測が付かないリアリズムが、SF映画のウイルスとは違う未知の恐怖へと陥れる。人間もゾンビも心臓が止まるまで何かを食べなければ生きられない。パニック映画とは異なりゾンビ映画では人々は何故か一致団結すら出来ない。その不可思議な「矛盾」の答えがゾンビの真の正体。貴方は矛盾の対義語が直ぐに言えますか？。

夏の夜に温故知新に浸るのも悪くない。モダン・ホラーの永遠のマスターピースに乾杯。