強い

家政婦と少年の強いのレビュー・感想・評価

家政婦と少年(2020年製作の映画)
3.5
タイの格差社会描いた一つ屋根の下の家政婦と家の子供の最後の一日のショートムービー。
どれだけ格差が浮き彫りになろうと、純粋な子供には必要な大人の在り方は歴然な訳で。
親であっても帰宅時間を知らないのにそれを理解ってくれている人、甘えられる人、助けを乞える人。

たったの15分で大人の在り方と、絆に身分は関係無い事を叩き付けてくる。
別れはいつでも訪れるけれど、最後までワガママを許しくれる唯一の流動的な愛。ポンドにとってテンプレートの親子よりずっとずっと大切なものは、彼に尽くすようトーに与えられた「仕事」であった。

水が流れていくように時間が流れる。別れを惜しむ暇も無く押し流される。たった数秒のハグで全て伝えるように教え込む。
きっと彼はいつか忘れてしまう、その瞬間のこと。きっと彼女はいつまでも忘れない、その瞬間のことを。
強い

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