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マルセル 靴をはいた小さな貝のdeenityのレビュー・感想・評価

3.3
アカデミー賞でもアニメ部門でノミネートされていた本作。ちょっとクセはありそうですが、ストップモーションアニメーションは好きなので鑑賞してみました。

本作の面白いのは、ストップモーションアニメーションで撮られてはいるのですが、マルセルという貝たち以外は実写の世界で撮られていて、たとえば影とか風とか自然の要素などをどのようにしてたんだろうと思わされました。
そもそも実写入ってるんならジャンルは何よって話になりますが、一応はアニメーションのくくりに入るみたいですね。

そして貝のマルセルという靴を履いた小さな貝が主人公なのですが、世界観は『アリエッティ』とかに近いですかね。2.5センチのミニマムなサイズの視点で見る実写というのは新鮮でしたね。
そのマルセルの生活だったりインタビューだったりを撮っていくモキュメンタリーな作品になっています。
だからとにかく作りとしては面白いですし、ユニークだけどパッと見の印象よりはわかりやすい作品になっています。

まあテーマ性なんかもあって、祖母と2人で暮らすマルセルが身近な世界から外の世界へ踏み出していこうとする勇気を描いていて、ドキュメンタリー番組のインタビューシーンなんかが印象的でした。同時に家族への思いとかもあってハートウォーミングでしたね。

まあ変わり種的な作品ですが、世界観や表現は一見の価値ありかと思います。
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