イバヨ、イム・シワン氏！似合いすぎている、恐ろしいほど似合いすぎているぞサイコキラー役が。あの端正な顔立ちで無表情、上品な喋り方で執拗な絡み、完璧に前半の流れを掻っ攫っていった。
ニタァ〜と死んだ目で笑いながら「トイレ行くの？」と少女に尋ねる姿に背筋が凍る。
だからこそ犯人が死んでからの展開がやや退屈に感じてしまい2度ほど寝落ちしかけた。
想像以上にパク・ヘジュンが活躍しなかったのよな（唐突な八つ当たり）
物語そのものとしては、こんな恐ろしいこと映画でやらないでくれよ長距離乗るの怖くなっちゃうでしょ！でしかない。
人為的なテロ、しかもバイオテロなんて避けられる訳のない完璧なる絶望。
長尺だけど、見どころは大きく3つに分かれる。
サイコパスがホノルル便にしかけるテロ行為と警察の攻防に引き込まれる前編、ウイルスの蔓延した機体をアメリカ日本どころか韓国でさえ受け入れてくれないことに人道のありかたを問う中編、主人公が過去のトラウマを乗り越え150人の乗客を乗せてアクションのような飛行を繰り広げる後編。
お腹いっぱいだった。
元大臣として叱責を受けるチョン・ドヨンの何かを悟ったかのようなスッキリとした表情、キム・ソジン演じたパーサーのしなやかな強さこそが美しいと感じさせる立ち居振る舞い、身体にウイルス打ち込んだり操縦桿を握ったり派手な見せ場は無いものの存在感のある姿が印象的だった。
スマホの画面がどんどん小さくなっていく演出、ありきたりなような気もするけど凄く響いた。
あと自衛隊は怒りたい事があったら怒っていいんじゃ無いかな〜？とか思う。
