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シャイロックの子供たちのhirobeyのレビュー・感想・評価

シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)
3.9
安定の池井戸作品。
"シャイロック"とは、シェークスピアの"ベニスの商人"に出てくる強欲な金貸しのこと。

これは、いや、これもなかなか面白かった。性善説・性悪説いろいろ考えさせられる。政治と金の問題も含めて、こういう話は説得力がある。今日でも世の中から金融事件は無くならない。力がある人がやる場合もあるし、そうでない場合もあるが、世の中に出ていない部分も含めて金融機関での案件は多い。また、企業での金にまつわる不正も無くならない。そういう意味で、本作はフィクションとも言い切れないところがいい。

メインキャストの阿部サダヲ、上戸彩、佐藤隆太、柳葉敏郎、佐々木蔵之介、柄本明、橋爪功らはもちろんだが、無愛想行員役の木南晴夏も良かった。

支店のパワハラを印象付けるサイドストーリーとして、遠藤がある融資話を持ってくるシーンがあるがなかなか強烈。このエピソードも、もしかしたら実話なのかもしれないと思ったり😰
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