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丹下左膳のmitakosamaのレビュー・感想・評価

丹下左膳(1953年製作の映画)
3.4
スカパーにて。戦前から何作も作られた丹下左膳。今作は戦前から人気のあった大河内傳次郎を起用した53年版。戦前の1920年代の傳次郎は30歳代だろう。今作ではもう55歳の左膳は流石にちょっとトウが経ち過ぎなのではなかろうか?当時の評価はどうだったんだろうね???

とにかく傳次郎の左膳の演技のクセが凄い!!何言ってるか全然聞き取れねぇ!笑
二役の大岡越前がちゃんと聞き取れるので、左膳に関しては意図的にやっているのだろうが、当時のお客さんは聞き取れたのかね?

奥州の城主が偏執的な刀剣コレクターで江戸の名刀2本を取りにいけと駄駄を捏ねる。いきなり不穏な始まりだ。そこで立候補した家臣が丹下左膳。

小野塚道場の刀・乾雲と坤竜。まずは左膳は道場破りで乾雲を奪取。その際の同乗の娘・弥生(水戸光子)を見初める。
弥生は道場生の栄三郎に坤竜を預ける。栄三郎は茶屋の娘・お艶(山本富士子)と良い仲。
まずは弥生・栄三郎・お艶という三角関係が話の軸の一つ。

そこに、左膳を託っている旗本の一人・鈴川がお艶に方恋慕。
この鈴川が悪役ながら良いキャラだ。妙にコミュ力があって無茶苦茶悪人には見えない。お艶にも拐かして軟禁するが決して乱暴して手篭めにする様なことはしない。

さらに鈴川のいる賭場にいるお藤は左膳にお熱。恋愛劇が結構盛り込まれているのも特徴。

左膳はもう1本の刀を奪いたく、栄三郎は取られた1本を取り返したい。
狂気じみた左膳は辻斬りを繰り返し、謎の槍使いの乞食坊主・蒲生泰軒は大岡越前に進言する。
でも奥州の屋敷は治外法権で手出し出来ないのね。ナルホド。

お艶は兄の介入で牢から脱走。栄三郎の元へ逃げるがお藤が介入し弥生と鉢合わせに。
このやりとりを後半で結構尺を取ってるんだよね。かなり間を置いた芝居でストーリー的にも重要視したシーンだと判る。

更に刀の争奪戦が2転3転。
実力で勝る左膳に挑む栄三郎。捕り物相手に大立ち回りの左膳。で続く〜。
続きわい?いつ放送するんじゃ???でなけりゃ自分で探して見るしか無いのか???
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