さすらいの雑魚

生きててよかったのさすらいの雑魚のレビュー・感想・評価

生きててよかった(2022年製作の映画)
4.5
美しく壮絶な完成の物語を刈谷日劇にて鑑賞する。
久々に物凄い映画見た。
たのしい<感動した<物凄い
私の中では 物凄い が映画の最上級なのだよ。

堕ちながらもギラギラと牡性は破滅へ向けて物狂い、猛る牝性は仮面の陰で自滅への道を疾走する。
穏やかな今日と幸せな明日を放擲し イマ ココ コノ 瞬間の完全燃焼にすべてを賭け修羅道を征く男の勇姿に
あのように生きたかった と私のなかの男成分が奮い起ちながら 私には無理だ と萎え凋む私もいる(-_-;)
修羅と愛を貪りあった女は、リングで猛り狂う男の姿に涙し溺れながらこの鬼を愛していると得心したのだろう、死地にあり退かぬ覚悟の男へ与える激烈な祝福は、一頭の牝獣の覚醒を告げる絶叫でもあったのだろう。
歓喜と浄化がマッシュアップするクライマックスからのカラリと乾いたラストシーンは、私の時もかくあって欲しいと祈りたくなるモノ。
美しい完成の、すばらしい完結ね♬

主軸の2人と対をなす今野浩喜と長野短の夫婦が実に良い雰囲気で 今野!もう関わるな!お前は家に帰れっ!幸せになれっ! てずっと思ってたさ。