akekokko

柳のakekokkoのレビュー・感想・評価

(2019年製作の映画)
4.1
ビフォア・ザ・レインに続き今作も良かったです。

❴柳❵ってインパクトあるタイトルですよね。

こちらの3部作、
私は、以前に観た❴灼熱❵を思い出しました。

恥ずかしながら柳って、日本にしかないと思いこんでましたがそうじゃなかったんですね。

中世マケドニアの夫婦の間で登場した大きな柳の木は現在のマケドニア夫婦が住む都会の真ん中に生きづいていて、まるでその柳の下に埋められた老婆の呪いが宿り、全てを左右させているかのようでした。

近くには老婆を殺す道具となった石が転がっていて、皮肉にもそれが現在では、人の命を助けるために使われる。
その石がもとで二人は結ばれ、夫婦となり、
石は二人の手元にまるで切っても切れない縁のように置かれるようになる、、ゾッとします。
そして結局幸せにはなれず、、

あの時、初めの子を捧げていたら、あの時、ひとりの子供を堕ろそうとしなければ、この二組の夫婦の人生は全く変わっていたのだろうか。

一話に出ていた人物が二話、三話目に出てきたり、過去と現在が上手に重なっているなって思いました。

雨、蜂蜜、石は、不幸へのキーワードだったような気がしました。
そういった部分ではアンゲロプロスの作品を思い出したりもしました。

この監督の映画をもっともっと観たいって思いました。
akekokko

akekokko