自分の体に起こったことは、自分でどうするか決める権利がある。
今も世界203か国で人工妊娠中絶を認めている国は11か国という現実。
日本はその11か国の中に名を連ねている。
ただし「配偶者の同意があれば」という条件付きだ。
今も日本では、1日400件、年間145,000件ほどの人工妊娠中絶が行われているという。
少子化対策において、中絶を認めるなという声も少なからずあると聞く。
望んでも妊娠できない人々がいる一方で、望まない妊娠をしてしまう人々がいる。
望まない妊娠をした人々をどう救うのか?
その決断は誰がするのか?
人工妊娠中絶はやってはいけないことなのか?
そんな問題提起を映画を観ながら突きつけられた。
いつの時代も選択の岐路に立ち、傷つくのは女性たちだ。
しかし、その選択権を握っているのは男性の権力者たちなのだ。
1968年、シカゴ
女性組織「ジェーン」を舞台に、人工妊娠中絶問題に切り込む映画。
重苦しくなりがちなテーマだが、POPさすら感じる作風に好感がもてた。
映画は過去の話ではあるが、この問題は今も続いている。
アメリカ大統領選挙の論点の一つにもなっているのだ。
もちろん日本も他人事ではない。
自分自身も。