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すべては大丈夫のAJAPARATIONFILMのレビュー・感想・評価

すべては大丈夫(2022年製作の映画)
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ベルリン国際映画祭オンライン試写で拝見。リティ・パンの新作はある死した市民の来ていたTシャツより名付けられている。さて今作では、『消えた画』と同じようにジオラマ、動物のジオラマに人類の暴力の歴史を見つめさせ、虐殺や核の問題を取り上げるとともにジオラマもそれを再現するという旧来の作品のテイストが残存している。それに加え今作ではSNSや動画配信(インスタグラム、tiktok)によって氾濫したイメージの暴力、コロナ時代の社会変容によるワクチン接種義務付けや衛生パス、さらにいうならば監視社会の問題を取りあげており、その中で、クリス・マルケルの2つの作品に回帰する。ジオラマ製作に加え今作はマルケルの『ザッピング・ゾーン』のオマージュであるといえよう。
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