新聞の死亡欄を見ては遺族の元に行って営業をする日々の、中年アル中弁護士の再起。
脚本が分かりやすくていいし、ポール・ニューマンもいい。
でも、演出は割と退屈だった。
『セルピコ』『狼たちの午後』と同じ監督。その2作は「信念のために戦う」っていう、アメリカンニューシネマで、「社会の不条理と戦うけど勝てない」って、冷たいけど現実的なリアリズムの演出だった。その演出とテーマが合致してたから2作は面白かった。
でも、「中年の再起」という割とフィクション性の強い物語(文芸から娯楽になった)になった途端、低血圧な演出が冗長さに繋がってしまった。
だから、主人公じゃなくて、事件、裁判内容にもっと焦点を当てればよかったんじゃないか。