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モリコーネ 映画が恋した音楽家のhayatoのレビュー・感想・評価

4.2
【偉大なるマエストロ イタリア人音楽家エンニオ・モリコーネ】

○エンニオ・モリコーネ
●羅針盤のようで、素晴らしい旋律
◇彼が生み出す音楽に皆が熱狂する
💎彼は映画のために音楽を愛し、アスリートのような存在だった

★名台詞
エンニオ・モリコーネ『私は革新者ではない』

そう言っている彼自身が音楽の革命家なのだ。

エンニオ・モリコーネ『ノイズもまた音楽なのだ。』

ありとあらゆる音楽を使いこなし、素晴らしい曲調に仕上げるのがエンニオ・モリコーネ

エンニオ・モリコーネ『目の前に白いページがある。何を書くのか。思考なのか。何を考えるのか。分からない。』

本人も分からないと言いながら書き続けた音楽は世界中の方から愛され続けられている。

★評価
《脚本》-
《演技》-
《音楽》◎
《撮影》◎
《衣装》-
《芸術》◎

★感情移入
《泣》○
《感動》◎
《笑い》-
《ハラハラ度》-

★ホラー項目
狂気度-/10
グロさ-/10
ドキドキ度 -/10

★全体感想
とにかく素晴らしかった!!
去年観ていたら間違いなく2023年最高の10本の中に入っただろうなぁ。

インタビュー形式で入るが、映画と音楽、そしてインタビューで彼という存在が分かる。

そして、将来子供に見せたい作品だと思った。音楽の素晴らしさを伝えられるような感じだった。

映画音楽で素晴らしいのは映画に対する没入感。
ジョン・ウィリアムズのコンサートには去年行けたのは本当にラッキーだった。
彼も凄い作曲家だが、同じように天才と呼ばれた作曲家がいる。
その名はエンニオ・モリコーネ。
ジョン・ウィリアムズも素晴らしいと絶賛した作曲家なのだ。

名前は聞いた事があるものの、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』くらいしか作曲しているのか分からなかったが、エンニオ・モリコーネの半生を聴いて色んな映画に対して鑑賞して見たいと思った。
そして、他人のために曲をだし、自分のために曲を出さないという。
映画が音楽を支えていたのでなく音楽が映画を支えていたと。

音楽:聴いて魅了されるもの。
映画:鑑賞して魅了されるもの。

彼はどちらも気に入っており、映画を通して人々に魅力ある音楽を伝え続けて偉大な人物となったんだなぁ。と感じた。
缶の音を使ったり、ピアノにたわしを使ったり、タイプライターを音楽に使ったり、バスタブに洗剤を入れたり、、画期的な音楽ばかり。

見た目は愉快なおじいちゃんだけど、音楽に対する熱意は熱い。

「ファシスト」それが彼の最初の映画で関わった仕事だった。
そこから急激に「赤い砂の決闘」とカッコイイ曲に携わっていく。
これがモリコーネなんだと。

ただ、何度もアカデミー賞をノミネートされたが坂本龍一だったり他の作曲家に受賞されて受賞が出来なかったということもあった。

それでも最後に名誉賞でアカデミー賞に輝いた時は自分もちょうどアカデミー賞を観ていたけど感動したのを覚えている。

そしてその次にヘイトフル・エイトでエンニオ・モリコーネが作曲賞を受賞した時も。

1961年に最初に作曲し、もう辞めると言い続けて2020年までずっと作り続けた彼の素晴らしい音楽はずっと残るだろう。

★印象に残ったシーン
・ペトラッシの家にエンニオ・モリコーネが尋ねた話
・ゴミを受け取るがいい
・名誉賞のオスカー像を受け取る瞬間
・タランティーノが絶賛しているシーン
・ヘイトフル・エイトでオスカー受賞

★エンニオ・モリコーネの音楽の魅力
エンニオ・モリコーネの半生を聞く度に色んな映画をもっと観てみたいと思った。
人生は短いし、1日1本の映画を観ても間に合わないと思うけど、世の中にはもっと素晴らしい映画が埋もれているんだと。

そんな彼はベートーヴェンの曲からも学び、様々な編曲を作り出した。
そして黒澤明監督の「用心棒」を鑑賞して新たなメロディを作り出したのが「荒野の用心棒」

あの出川哲朗が出ている充電させてもらえませんか。のテーマソング。

頭の中に残るほど素晴らしい曲調。
「ある夕食のテーブル」
「殺人捜査」
「冷酷なる瞳」
「わたしは目撃者」
「死刑台のメロディ」
「アロンサンファン 気高い兄弟」
「1900」
「ニューシネマパラダイス」
「アンタッチャブル」
音符を建築の資材として使い、大聖堂を建てるという言い回しがとっても好き。

そして、メタルギア5でもあったジョーン・バエズの「勝利への讃歌」

何度聴いても素晴らしい。

そして、監督クエンティン・タランティーノ
「ヘイトフル・エイト」
オスカーを勝ち取った
あの独特の旋律も。

あれも。これも。

美しい旋律を作り上げるのがエンニオ・モリコーネなのだ。
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