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ティルのsonozyのネタバレレビュー・内容・結末

ティル(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

1955年8月に起きた実際の事件「エメット・ティル殺害事件」の映画化。

1955年 イリノイ州シカゴ。10年前に夫を戦争で亡くしたメイミー・ティル(ダニエル・デッドワイラー)は、空軍で唯一の黒人女性職員として働きながら、14歳の陽気な息子エメット(愛称ボボ or ボー)と平穏に暮らしていた。
ある日、ボボは初めて母の元を離れ、ミシシッピ州マネーの叔父の家に一週間滞在することになる。
黒人差別の強い地での言動について警告するも、お調子者のボボはその深刻さは理解していない様子。
メイミーの母(ウーピー・ゴールドバーグ)は、子離れする時期よと説得するが、心配で仕方がないメイミー。

綿花摘みの手伝いをテキトーな態度で終えたあと、いつも叔父ファミリーらが利用している食品雑貨店へ行ったボボは、店の白人女性キャロリン(ヘイリー・ベネット)に対し、不適切なやり取りをしてしまう。
そして、数日後の夜中、ボボが寝ている叔父の家に、キャロリンの夫らが乱入し、ボボを無理矢理連れ去ってしまい・・・

愛する息子ボボの棺のフタを開け、変わり果てたその姿をメディアや弔問客に見せ、広く社会に知らしめる決断をし、最初から結論が見えている白人主導の裁判に挑むメイミーの姿・・・重く辛い。。

ボブ・ディランの「The Death of Emmett Till」という曲があるほど、この事件と、その後のメイミーの活動は、アフリカ系アメリカ人公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった重要な出来事の1つとなっているんですね。知りませんでした。。

事件の原因となった店での実際のやり取りは明らかになっていないようなので、これが再現シーンとは考えない方が良さそうです。
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