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生きる LIVINGのぷーのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.0
黒澤明の「生きる」観たのは意外と最近で8年前。その時の感想↓
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名優志村喬が「ミイラ」という仇名の公務員役を熱演。「野良犬」では酸いも甘いも噛み分けた刑事役だったが、こちらは真面目一徹で歯がゆい老父を鬼気迫る演技で表現。凄い役者がいたもんだ。今なら橋爪功あたりになっちゃうだろうけど。。モノクロというのもあるけど昔はいい役者がいたんだなと思わせる。
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今作ではビル・ナイが”ゾンビ”という仇名を付けられてるけど志村喬は”ミイラ”だったのか。内容もブランコのシーンとお通夜での公務員達の醜い言動そして目を剥いた志村の演技しか覚えてない訳だけどこちらはカズオ・イシグロのインタビューにある様に黒澤風ではなく小津安二郎風味で脚本書いているので確かに見てる最中にも「あれ?生きるって小津だったっけ?」と思ってしまったくらい。初見の「ラブアクチュアリー」で内田裕也風味のロック歌手を演っていたビル・ナイだけに笠智衆というのは無理があるけどそれでも枯れて良い味わい出てる。作品的には分かる安くなってるからちょっと薄味。
「生きる」もう一度見たくなった。
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