天気の子が本当に気に入らなかったので、これもどうかなと思ってましたが。
すぐ絵の美しさに引き込まれました。
話の複雑さや結構いつもこの人の映画の根底に流れる、幼稚な、この人好きー!だから死んでもいい、この人のためなら世界が滅んでもいいーの感情が出会ってすぐの男にずっと持ち続けられる。この不条理な幼い雌恋愛感情がストーリーの骨格というのもなかなかやってくれるなと言うか、そこがピュアでいいのでしょうか。
日本もこんな女の子ばっかりがたくさんいてくれたら少子化は何もなかったのに。(笑)
最初に出てくる遠くから見る港町や、自転車に乗って感じる。あの規則正しいボコボコいう音など日常見落としがちな細部にまで見事描かれており、日本を旅するような気持ちでずっと見ていました。
私は関西なので、神戸の女の人の方言がすごく神戸らしくてツボでした。
使われてる音楽は日本人じゃないとわからないような選曲でした。けど、あの選曲なら50代ほいほいです。
鍵、椅子になった身体、ねこ、など、不条理メタファーなど満載。
呪文はキリスト教国の翻訳では聖書の言葉っぽかったけど、聖書じゃない感もありました。
いずれにせよ、あまりメッセージがあるのかないのかわからないお話でした。
いつも思うのですが、この人はとても自然の描き方がうまいのにお話が本当に稚拙で音楽もどこか普遍的風格がない。男女の恋愛も本当に捗で薄い関係。。
現代っぽい言えば現代っぽいのでしょう。どこか私には響かない。