ういん

すずめの戸締まりのういんのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.4
背景の美しさとカメラワークの上手さに舌を巻いた。あの色を出せるのは日本でしかあり得ない。新海作品は何作か見たけど、初めてこういう作品を作りたい、と心から思った。

鍵を締める際に草太さんが言った「ここで生活していた人を想って」という部分で、劇場内の人が当時の記憶を思い返していたと思う。12年前、それぞれ違う場所にいて、被災して、今日まで生きてきた。思い出すとまだ辛く、話題を避けていた節もあるけど、「あの時どうしてた?」と隣の人と話すきっかけになった。

登場人物がみんな優しいのもいいね。
あとはまあ、新海作品だからこそ受け入れられたんだろうなーとも。
物語から鑑賞者が当時に思いを馳せる一連が作品なんだろうな。祈りのような映画。
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