みどり

すずめの戸締まりのみどりのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.6
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3月11日。
永遠に続くんじゃないかと言う揺れと、部屋の窓から見えたコンビナートが燃える炎、死者の数が増えていくだけのニュース、放射能のパニック、そして日常となった緊急地震速報。
今は「コロナ禍」だけど、少なくともあの日から、私は、日本は「震災後」を生きています。

君の名はで絶対的な地位を取った新海誠が(私は言の葉の庭が好き!)、これでもかとばかりに、作りたい作品を作ってくれたんだなと。
魂から出るコンテンツは、やっぱりしんどいけど、私は大好きです。

私は3.11の時は関東にいたけど、今は関西に住んでいて、
一緒に見ていた、阪神後に産まれ、あの震災を経験していない妻は、正直わからない、刺さらなかったと言っていました。
作中、「この辺こんなに綺麗だったんだなー」「……綺麗? ここが?」
というやり取り、
あの日を経験した人間と、経験しなかった(それはとても幸運なこと)人間の、同じものに対する、気味の悪いくらいの温度差。

明日、地震が起きるかもしれない、そんな国で住んでいる我々に、今見て欲しかった映画だと思います。
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