並行世界が描かれるマルチバースものは設定を理解した上で、今どの世界線の話なのか整理しながら鑑賞する必要があり、ストーリーを理解するのが難しかったです。
正直、一回目に見た時は充分に理解しきれていなかったですが、この映画で私が一番刺さった点は映像の面白さです。様々な楽しいが入ったおもちゃ箱をひっくり返したような演出で、次から次へと華やかかつ新鮮な場面が展開してしくので、映像の楽しさと面白さで飽きずに最後まで鑑賞できました。
ストーリーは家族の関係性が主軸になっています。近すぎる関係だからこそ生じる軋轢や、家族の一員ではなく個の人生を評価したときの虚無感や不満足。被害者意識から生まれる衝突。こじれた関係性や思いと、ねじれた並行世界を上手く組み合わせたストーリーとなっていてとても面白かったです。