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エルム街の悪夢のRのネタバレレビュー・内容・結末

エルム街の悪夢(1984年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1984年のアメリカの作品。

監督は「スクリーム」シリーズを手がけたウェス・クレイヴン。

あらすじ

エルム街に暮らすナンシー(ヘザー・ランゲンカンプ「ヘルレイザー ジャッジメント」)たち高校生は夜な夜な悪夢を見続ける日々を送っていた。そんなある日、グループで夜を明かした後に友人のティナ(アマンダ・ワイス「デッド・インパクト 処刑捜査」)が惨殺されるという事件が発生する。悪夢と共に殺人事件が発生する中、ナンシーは夢の中の怪人フレディ(ロバート・イングランド「チューズ・オア・ダイ:恐怖のサバイバルゲーム」)の秘密を知り、彼と戦うことになる。

U-NEXTにて。

ホラー映画における有名な殺人鬼といえば、ジェーソンやレザーフェイス、「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズなど数多く存在するが、その中でもジェーソンに続く有名過ぎるホラーアイコン、フレディ・クルーガー。

お恥ずかしながら、未だに単独作は一作も観たことがなかったので(ジェーソンとの共演作は過去に鑑賞)、U-NEXTで配信終了間近だったこともあり、初めて鑑賞しました。

お話はあらすじの通り、一作目ということもあり、怪人フレディとは?というのがよくわかるような内容となっている。

で、やはりその怪人フレディ、唯一無二の殺人手法=恐怖描写、それが「夢の中で殺そうとしてくる」という点が印象的。

上記で挙げたような他の映画の殺人鬼は物理的な攻撃によってインパクトを残していたのに対して、今作のフレディは特殊効果や超常現象を駆使した手法によりその公開時、空前のホラーブームによって数々の殺人鬼が生まれた80年代において、独自性を生み出すことに成功し、未だに観たことない人でも名前だけは知らしめることに成功したというわけ。

で実際に見てみると、なるほどまだ80年代初期ということもあり、CG技術はあんま、というかほとんどないんだけど、その代わりに壁からフレディがうにゅーと出てきたりだとか、ねばねばの階段を駆け上がったりだとか、受話器でナンシーがフレディと話してたら受話口から人形感満載の舌がベローって出てきてナンシーをなめたりだとか独特というか、味わい深い描写の数々がたくさん出てくる。

で、序盤すごかったのがナンシーの親友のティナがフレディに夢の中でやられちゃうシーン。フレディの殺しのルールとして夢の中の出来事が現実とリンクしてしまうんだけど、フレディに夢の中で襲われたことで衣服がズタズタに切り裂かれた後、一緒に寝ていた彼氏の前で急に「キャー!キャー!」と叫び出したと思ったら空中に浮き上がって、そのまんまエクソシストみたいに天井をのたうち回って死ぬという壮絶な殺しをやっていて、すげぇインパクトだった。

あと、今作知っている人も多いと思うんだけど、あのジョニー・デップ(「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」)の映画デビュー作品でもあり、ナンシーの彼氏グレン役として序盤から割りかし出ずっぱりで、まぁこの頃から超絶イケメンでスター性も抜群なんだけど、役柄的にはあんまり頼りなくてナンシーが起きててねと念を押しても寝ちゃうし、あんたも襲われるから気をつけてね!と釘を刺しても寝落ちしたりしちゃうんだけど、そのグレンの最期が寝落ちした際にベッドからにゅ〜とフレディの手が出てきてグレンをベッドに引き込んだと思ったら、そのベッドの穴から一体何cc出てんの!?ってくらいの大量の血液がブッシャーーー!!死体こそ出ないまでも、いや、やりすぎだろってくらいのインパクト絶大なシーンで、今作の白眉でもあるので、意外にこのやられるシーンが記憶に刻まれたからこそ今の活躍に繋がったりしてるのかもなんて思ったり。

で、割とインパクト重視かと思いきや、ナンシーが授業中に寝ちゃった後に「ナンシー…」と死んだはずのティナが死体袋に包まれたまま血だらけで呼びかけたり、フレディに引き摺られて消え去るシーンとかJホラー、それも90年代の1番脂が載ってる時期の演出じみたこともやってた侮れない。

で、クライマックスはナンシーが恐怖と向き合い、フレディを打ち倒してめでたしめでたし…と思いきや、悪夢は続いていた!ことがわかった瞬間にはもう遅い!ナンシーがフレディカラーのアメ車に閉じ込められたまま連れ去られて、多分過去の犠牲者であろう子どもがおどろおどろしげに歌う数え歌のフェードアウトで終わるという超絶バッドエンドオチ含めて、なるほどこれは面白い。また機会があればシリーズの続編を見てみたい。
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