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メタモルフォーゼの縁側のchinaのレビュー・感想・評価

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
4.8
Huluに入ったら絶対見ようと思ってたのに、普通にアマプラにあんじゃん。ということで視聴。

芦田愛菜ちゃん演じるうららちゃんは、BLが好きなことを周りや親にも好きといえずにいた。そんな時に出会ったのが75歳でBLに目覚めた雪さん。2人は同じ作品をきっかけに意気投合し仲良くなっていった。雪さんの言葉をきっかけに読む側だったうららは次の即売会に向けて漫画を書くことにした。


うららちゃんが私と重なりすぎてものすごく親近感が湧いた。
うららちゃんはBLが好きで、だけど周りには好きとは言えない。ある日クラスの人気者の女子がBLの話をしているのを見て「ずるい」と言った。その気持ちがものすごく分かるから辛かった。実は私女児向けアニメが大好きなんですね。けど好きって堂々と言えないんですよ。だから軽い気持ちで好きって言ってる人がずるいって思うの凄くわかる。結局嫉妬なんだけどね、、、。
そんなうららちゃんは同人イベントに出店することを決め、漫画を書き始めるんです。私は絵を描くことが好きで今まさに同人イベントに参加してみたいって気持ちがあって、なんだか背中を押された気持ちになりました。
うららちゃんは漫画を描くのはあんまり楽しくないって描いてる時は言ってたのに、いざ描き終わると「楽しかった」って呟く。ほんと分かる〜!!!絵描きとしては凄くわかる〜!!!!
それに漫画を書いてるシーンで、髪の毛はシャッシャッてスピーディーにペン入れしていくのに、太陽の線はものすごく丁寧に描いてたからなんでだ?って思ったけど、完成した漫画を見たら納得した。

75歳になってBLに出会いワクワクしている雪さん。続きが気になって気になってプレゼントの包み紙を破る子供みたいに無邪気に漫画のビニールを剥ぐ姿がとっても可愛かった。ちゃんとオタクしてた。好きになるのに年齢なんか関係ないよね。

2人は完全にオタク友達だった。

今回の作品実はボロ泣きした。
見た方は泣くとこある?って思うかもしれない。
いや、いま思い出しただけでも涙が、、、。

というのもコメダ先生のサイン会での、先生と雪さんの会話。先生がうららちゃんの同人誌の感想を言うところ。絵描きとして、自分の作品が誰かに届くって気持ちがもう、さ、自分の事のように嬉しくてさ。絵を描き始めたての頃なんて誰かに届けばいいなんて思ったことも無くて、最近は少しづつ、私の絵が好きって言ってくれる人や、私の絵にお金を払ってくれる人も居て、ありがたさを改めて実感した。
それに、「この漫画のおかげで私たち友達になったんです」なんて言われたらさ、嬉しいに決まってんじゃん。しかも高校生と75のおばあちゃんがだよ。

私の中の邦画No.1かもしれない。
みんなに見てほしいと思うし、同人活動する人は必ず見てほしい作品でした。
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