もりりた

アキラとあきらのもりりたのレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2022年製作の映画)
4.0
銀行に入社、早々に頭角を表し出世株として注目される2人のアキラ。性格は正反対で相容れないが、各自抱える後悔やいざこざにもがく中2人の人生が重なっていく。

主役2人の演技に心打たれ!銀行員人生をかけて上司に直訴する山崎、父の大志を継いで叔父に頭を下げる階堂のシーンが熱かった!脇役もしっかり掘り下げ、確実性を信念とする本部長が密かに押印した稟議書、加えて宿命に向き合った山崎を認めた言葉に泣きそうに!ストーリー自体は珍しくないけど各自の内面がしっかり描かれるので展開毎にしっかり感情移入!一番浅かったのは児島さん演じる三男坊かな笑

融資戦略の考え方も素人目には凄みが!ビール会社が持つ化学の専門性を繊維商社と繋げ、その販売網をウリに企業価値を光らせる。一見無関係なポイントに意味を持たせる銀行員のシナリオ作りすご!異常値を裏取りしてパンドラの箱を開け放ち、叔父とアキラ100%に激昂する階堂は怖過ぎた!家族のつながりともリンクする会社再編はいかにもフィクションだけど、経緯や裏付けがしっかり示され納得感ありました!

池井戸作品という食傷感、よく見るキャストでドラマで良いんじゃ的なネガティブを払拭する面白さでした!徹底したクレバーキャラに横浜流星さんかどハマりしてた印象!
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