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レッドアーミー・パルチザン 戦場の英雄のmhのレビュー・感想・評価

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イスラエルに住む老人に若い頃――WW2でウクライナのパルチザンとして活躍し、やがてソ連の赤軍士官となった話を聞くという趣向の戦争映画。
・規律正しい赤軍パルチザンを結成、指導。
・ドイツ軍が行っていた民間人虐殺。
・ポーランドにあった強制収容所の解放。
・やがて奥さんとなる通信兵との交流。(あっさりすぎる)
・V2ロケットの開発を知りそれを報告。
そんなあたりが描かれる。
語っている老人が体調を崩してやがて亡くなるまでもカットバックで挿入される。
・最終的に大佐にまで上りつめる。
・イスラエルに引っ越すには1993年。
とのこと。
「森」というキーワードを押し出した序盤の展開がよかった。「だれよりも森を知らないとならない」
ポーランドの呪われた兵士たちも森だったけど、彼らとはイデオロギーが違うね。
ドイツ軍の手先となっている村の若者のくだりは、表層通りに受け取っていいのかちょっと戸惑う。虐殺を行っていたドイツ軍が極悪なのは論をまたないけど、同時に、ウクライナのひとびとにとっては極悪ソ連から解放してくれる勢力でもあったからだ。
ホロモドール(1932-1933)でソ連を恨んでいるひとびとは多かったはず。その点、ウクライナの共産主義者たちはどういう立場だったんだろうという疑問も生じる。
いっぽうでユダヤ人だから共産主義で……という主人公の立場はよくわかった。
小粒な戦争映画であることに代わりはないけど、実直なつくりで、評価以上に楽しく見れた。
面白かった。
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