rmhチョコがけ

Dark Blue Kiss~僕のキスは君だけに~のrmhチョコがけのレビュー・感想・評価

4.0
これは面白かった‼︎
今まで観たタイBLドラマの中でもかなりよい出来。
すごい。感動した‼︎
タイBLドラマでもここまでちゃんと作れるんじゃん‼︎て感動してる…

タイBLドラマといえば、ただイケメンたちが意味もなく主題も放っぽり出してイチャイチャしがちな作品が多いだが、これは違った。

まず大きなテーマとして同性愛について描いている。
家族、友人たちへのカミングアウトや、カップルになった後のステップである同性婚、周囲の反応や理解などだ。
さらにサブテーマとしては、SNS問題。SNSによる監視社会や、投稿による影響などだ。ときには人を傷つけ殺してしまうこともある、なんてよくちゃんと台詞として言わせたなと思う。
その通り。

このドラマでは2カップルが描かれているが、キャラ設定もかなり良かった。

まずは工学部の同級生ピートとカオ。
ピートはお金持ちのお坊ちゃんで、オープンな父親と2人暮らし、なんでも話せる良い関係の親子だ。
自信家でかなりの強気で喧嘩っ早く、恋人への独占欲が相当強い。

それに対してカオは温和で人が良すぎるためNoと言えない性格。自分を犠牲にし、母親と妹のために尽くすことで承認欲求を満たす。この性格が仇となり、ストーリーは展開していくが…

次にカフェオーナーのサンと、サンの弟の友人モーク。

サンは一流のバリスタになる夢を追い続ける、なかなかの俺様強引な性格。公務員などの安定した職にはもちろん見向きもしない。
性的嗜好の認識はちょっと遅め?
惚れた弟の友人モークになかなかの強引アタックをかけ、かなり振り回すが全く悪びれない不敵さが良い。
"当然俺のこと好きだよな⁈"ていう自信家なところ、たまらない…

お相手のモークは完全なるモラトリアム青年。工学部の科目履修生だが、将来については決め兼ねている。
身体は立派だが、まだ心は未熟なためすぐに乱闘騒ぎを起こす喧嘩っ早さがある。
口下手でなかなか自分の気持ちを定めることができないから、もちろん表現することもできない。
そんな中で自身の夢をしっかり定め、かなり強引に振り回してくる友人の兄からアプローチかけられるんだから、そりゃなびくよね。
でも、モークの人物背景が一番詰めが甘かったかな。

この2人のキャラ設定が最高だったなぁ…
どっちも骨のある性格で、ガツンガツンぶつかり合いながら距離を縮めていく展開が良過ぎる‼︎

しっかりとしたキャラ設定、無駄のないストーリー展開、伏線回収や時制操作もうまく出来ていたなかなかの良作‼︎
1話ごとに主題が字幕で出てくるのには、ちょっとブフッてなったけど、まぁ分かりやすくて良いよね。