なち

プリズン・ブレイク ファイナル・シーズンのなちのレビュー・感想・評価

5.0
シーズン4!
これはベリックのためのシーズンと言って過言ではないと思ってます!

ついに“組織”へ近づくマイケルたち。
ウィスラーと関わったことでズブズブと闇の世界へ引き込まれていく…


皆それぞれ守りたい人がいる、守るためなら何でもする、根本的にはS1からずっとそういう話だがついに佳境に入ってきた感がある。
脱獄やら組織やらいろいろネタはあるものの本筋はやはりヒューマンドラマだなぁと実感するそんなS4。
愛するものを守るためにしてきたことが仇となり最悪の事態を招いてしまうこともある。誰が敵で誰が味方か、何のために動いているのか、義理か金か信仰心か、マイケルと兄貴とLJの関係は変わらずだが他の人間は誰一人信用してはならない。信用すれば付け込まれ利用され裏切られる。だが利用できるものはしっかり利用し優位に立たなければゲームオーバー。
さあ、組織は倒せるのか…!!!みたいなシーズンだね。







以下ぼちぼちネタバレしてるので、
すんません。







そんな世界で私が最も愛すべきと思ったのはやはりベリック。もはやマイケルのゲフンゲフンゴホゴホの件とかサラのナルホドネーの件とかどうでも良くなるくらいS4はベリックが輝く。(以下ベリックへの愛の駄文)
1話で「パナマから抜け出すときベリックに世話になった」というスクレの話、今シーズン後半に詳細が明らかとなるが大人げなくめちゃくちゃ泣いた。S1では刑務官としてマイケルたちに真っ向から立ちはだかり、S2で血眼になって探していた脱獄犯たちといつしか手を組むようになり、S4では完全にこちら側となったベリック。
おそらくS4まで見た人でベリックを嫌いと言う人はなかなかいないのではないかと思う。S1~3のレビューで散々書いてきたのでもうそろそろしつこいと思われそうですが、ベリックは本当に優しい男なんですよ(n回目)。自分の立場と利益を考えた打算はもちろんあるだろうが、やはり“根本的には良い奴”であることには変わりない。仲間のアジア人が(裏切ったから仕方ないが)殺された時もサラッと流されてしまうが「死人にそんな言い方するな」と兄貴を諭すところ、個人的にとても好き。やはりS4はベリックのためのシーズンだなぁ。
“良い奴”である確信を得るのはやはりベリックの最期。S1からずっと「ベリック」と呼んでいたマイケルたち(特に兄貴)が、途中から「ブラッド」と呼んでいるところめちゃくちゃ良いですね(この文を打ちながら泣いているワイ)。ベリックの訃報を聞いた時あのバッグウェルすら涙を浮かべているのを見ると、しっかり仲間として認められていたんだなぁとワイ大号泣。
はたして“立派な葬儀”かはわからないが、無事遺体が見つかって実家の母親の元へ送られたことが何よりも嬉しいポイント。

個人的にもう一つ嬉しいポイントがあって、ウエストモアランドが拝めるところですね。S1でベリックを殴ったとき致命傷を負ってしまったところ、何度見ても残念でならない。あの時点で「ああ、ウエストモアランドは脱獄できねえんだな」と察しがついてしまった。いやワンチャンあるか?と思わせる気概はあるもののやはり歳には勝てない感がジワジワと。わかりきってたのに「娘によろしくな」的な最期にはもちろん泣きましたね。そんな彼をこのS4で再び拝めるなんて、本当に制作陣ありがとう(ありがとう)


新キャラのドンセルフはマイケルたちに協力する役だが、最初から上から目線で顔に似合わず命令口調なところがどこか胡散臭い。その胡散臭さはしっかり回収してくれて良かった。
このドラマを見ていると新キャラが出るとまず「こいつ敵か…!?」と疑ってしまう。いや、それがこのドラマの見方としては正解なのかもしれない。

マホーンもかなり迫真の演技で相変わらず素晴らしい。息子の仇を打つシーン、何度見てもすごい(本当にすごい)。


リンカーン兄貴の代名詞
「今度○○したら
    頭をぶち抜く」
     vs
某藍染染太郎
「あまり強い言葉を使うなよ
     弱く見えるぞ」

レディーファイ!!!
なち

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