こぼちゃん

愛の不時着のこぼちゃんのレビュー・感想・評価

愛の不時着(2019年製作のドラマ)
5.0
原案 スタジオドラゴン、脚本 パク・ジウン、監督 イ・ジョンヒョによる、北朝鮮の将校と韓国のセレブ女社長の恋(全16話)。ただ、よくある南北ものではなく、ラブラインが二つ、南北でもいい人と悪い人が描かれている、恋愛コメディ、サスペンス・アクション、ヒューマニティ。

世界190ケ国で配信され、世界的大ヒットに。欧米でも高得点をたたき出し、日本では、2020年度第1位。前半だけだと評価4.0-4.2かなと思いましたが、後半で4.5-4.7にしました。

韓国の財閥令嬢で実業家でもあるセリ(ソン・イェジン)は、パラグライダーで飛行中に突然の竜巻に巻き込まれ、軍事境界線を越えた北朝鮮の非武装地帯に辿り着く。木に衝突し動けなくなっている所を朝鮮人民軍将校のジョンヒョク(ヒョンビン)に発見され一時的にかくまい、韓国に帰国させようとするが。

前半は、あまり見ない北朝鮮の文化や習慣が面白い(実際の脱北者からの経験より)。ジュンヒョクは、兄を事故で失い、ピアニストを目指しスイス留学の経験がある。セリは人口1%のセレブなので、貧しい生活に四苦八苦が笑える。韓国でのコスメや洋服などの美の知識から、次第にコミュニティでも一目、受け入れられていく。

セリは、母とは血が繋がっておらず、長兄夫婦は知恵が足りず浅はか、次兄夫婦は乗っ取りを考え人を蹴落としても一位になりたい。

後半は、舞台が韓国に移り、ジュンヒョクの部隊も、ひょんなことから韓国に隠密では派遣。初めての南の文化に勘違いしたり、あたふたするのが面白い。北朝鮮より、追手が来るが。

韓国では、セレブ生活で少食だったセリが、つぶ貝食べて韓国焼酎でカーッてなり、旨いと兵士たちと仲良くなるのが笑える。韓国では、外に出たことのない兵士たちが、定番の韓国のあかすりサウナを楽しんだり、チキンで盛り上がるシーンが楽しい。

韓国の人たちは、ビールとチキンが好き。また、平日の夜もですが、特に金曜日の夜に、家でインスタント・ラーメン食べよって言ったら、誘ってる合図。韓国に行った時、社員さんが同じことを言ってた。

強欲な北の保衛部が執拗に追いかけてくる。中国マフィアや雇われの殺し屋なども加わり、サスペンスが常にある。前半、コミカルな二人の掛け合いも、次第に傍にいないと涙を流したり、命を張ってでも守るように変わっていく二人の演技に注目。一度だけでなく、数十回、胸打たれます。
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