今の自分に必要な物語。
『自分のことを知ろうとするとすぐにどこかで流されてバカな行動をしてしまう』『本当は良い人でありたい』素敵なセリフがたくさんあった。

NetflixのMoが素晴らしかったので、Moの脚本で、Moの友達でもある同監督脚本主演ラミーユセフが制作のこちらを観る。

エジプト系アメリカ人のラミーの、ニュージャージーでの普通の日常を描く。アメリカでの生活は楽しいけど他のみんなと同じようにアイデンティティや人生、恋愛に迷ったりする。
宗教観なども描かれているけど基本的にゆるくてオフビートなトーンでコメディ。だけど、ラミーがまっすぐで好感を持てる。Moや、マスターオブゼロと同じようにじんわり心が温かくなり少し泣ける。S2も、引き続き楽しみ。人は思っている以上に祖先や家族とのつながりに、たとえそれがどんな種類のものであれ、救われる時があるのかなと思えてくる。
世の中で何が起きているかより何が正しいのかよりもまず目の前の日常を好きな人ときちんと生きたい。そう思えてすらくる。素晴らしい作品。

最高！STARS PLAYのおかげで「ふつうの人々」に続いて日本のHulu(早く日テレオンデマンドに改名しろ)がスルーしてる素晴らしいHuluオリジナルコンテンツを観れました。

『アトランタ』や『マスター・オブ・ゼロ』の系譜に連なる、そのムスリム版。主演兼クリエイターのラミー・ヨセフは第二のドナルド・グローバー的存在だけど、その普通のいい人っぽさが良い！めちゃくちゃラミー(主人公も同じ名前)が好きになる。全人類に好感度高いであろう人当たりの良い顔。笑　

特に9.11後の幼少期を描いた4話と母親の話の6話が素晴らしかった。

シーズン2登録されてないようですがまとめて。『マスターオブゼロ』が人生の選択肢についての話だったら、今作は人はどう生きていくかの物語。それは、食、宗教、性生活であり、罪悪感をとどう向き合っていくか。シーズン2から出てくるマハーシャラ・アリもいい味を出しており、ラストにたどり着く愚かで苦すぎる結末は、こういったコメディドラマの中でも出色。