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まんが道のアー君のレビュー・感想・評価

まんが道(1986年製作のドラマ)
3.5
原作を知ったのは毎週金曜日発売の「藤子不二雄ランド」から。それから文庫版や愛蔵版とかを買い直していたので藤子A(我孫子)作品の中では一番好きなのかもしれない。

TV版をひさしぶりに見たが、記憶はほとんど憶えていなかった。内容はマンガに忠実ではいるが、主人公の満賀と才野の雰囲気が逆のような気はする。(原作では満賀が眼鏡をかけていて身長差もあった。)

手塚治虫を演じた江守徹も貢献をしていたが、花森(原作では変木)を演じたイッセー尾形はマンガを読んで研究したのか特徴をよくつかんだ演技だった。

15話で1シーズンが終わってしまうので、もう少し長ければ端折らずに原作の魅力がドラマとして再現できたのかもしれない。

最終話で編集者が手塚に同業の福井英一が過労で倒れた話を告げて、病院に行こうとする場面があったが、このシーンはかなり脚色をされていると思うが、実際の2人は不仲であり福井が後に鬼籍に入った時はライバルがいなくなった事で本心は安堵したらしい。

手塚が先輩、若手にお構いなく嫉妬深い性格は有名ではあったが、駆け出しの藤子不二雄に対しては、自身の仕事場であったトキワ荘を明け渡す時に敷金をそのままにしたり、持ち込んだ原稿を出版社に推薦したようで彼らだけには面倒見は良かったようだ。
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