近代麻雀誌上において麻雀の対局無しに進行した伝説的エピソードの実写化。
福本作品の中でも最も人気の高いエピソードだけに失敗は許されないが、その出来は如何に。
結論から言うと、めちゃくちゃ良かった。
キャスティングがマッチしており、かつ実力のある人選ゆえの奇跡的な出来栄えであった。
特にアカギ：吉田栄作と原田：的場浩司、曽我：でんでんのキャストを考案したのはMVPものである。（無論、好みの範疇ではあるけども）
「カイジ」の実写化で福本作品の独特な台詞回しは実写化に耐え得ないと思ったが、本作品でかなり忠実に台詞を完コピしているにも関わらず違和感はまったくなかった。
特にアカギの長台詞は並の役者じゃ耐え難いものになってたような気がするが、吉田栄作ははまり役だったなぁ。マネーの虎MCは伊達じゃない。
西の原田がエセ関西弁という突っ込みはありそうだが、原作からしてVシネ的なんちゃって関西人風の匂いがあるキャラなので個人的にはOK。
アカギと曽我の”ナイン”のエピソードは、両者の好演もあり本当に素晴らしい出来であった。
要らない付け足しも特になかったが、強いてあげれば原作では描かれなかった建とアカギの会話がオリジナルで追加されている。
無難な仕上げだとは思うが特段いらないシーンであった。
東西戦では気づかなかったが、岸谷五朗より周りの役者に比べて身長が低いせいで、ひろゆきのほうがあからさまにでかいので酷い違和感である。
（特にOPで3人並んでる箇所）
岸谷五朗だって175㌢と決して小さくはないのだが、見た目は文句なしだけに少々悔やまれる部分。
なお吉田栄作は御存知の通り身長も完璧だった。
東西麻雀でリストラされていた金光和尚がしれっと登場。（しかも田山涼成）
葬式編に不可欠な人物なのに東西戦に登場させなかった不自然さもご愛嬌である。笑
原作を読み返したくなるほどに、ファンにも納得の出来だと自信を持って勧めることができる。
唯一の不満は北海道随一の打ち手、鷲尾の姿がなかったことくらいか。一応、アカギとハワイでゴルフまでした仲なのに。笑
