sayana

ユーフォリア/EUPHORIA シーズン2のsayanaのレビュー・感想・評価

3.7
感情の起伏が激しすぎて一周回って無になります。S1に続き大分壮絶で鬱になるけど映像がスタイリッシュだから全然観れました。登場人物1人ずつ語れるくらい濃ゆい…。ただ製作サイドとの意見の不一致でキャットの出番が減ったのが悔やまれる…。(自己嫌悪と愛情を注いでくれる彼氏との間で揺れるキャットの葛藤が一番共感できたのに)
ルーの薬物依存はむしろ悪化する一方で薬を買うお金を手に入れるために怪しい取引に関与するまでに…。常に何かから逃げてて、危うすぎて終始ハラハラしてた。家族やジュールズが「死んでほしくない」と必死に止めるのに、ルーの口からは彼女達を傷つけるような言葉しか出ないのがしんどい。暴言と「ごめん」をコロコロ繰り返すルー。人をここまで変えてしまう薬物も怖いけど、どんなに愛されていても幸せになれない心の傷の方が根深い。ジアはとにかく泣いてるところしかなかったのが辛かったです。
そしてネイト父がついに壊れました…。あの歪んだ性癖に至るまでの回想を見てみると、彼も悪しき家父長制の犠牲者なんだと分かり、憎みきれなくなった。後味悪い…。
でもそんな中でもレクシーとフェズが仲良くなるのが唯一の癒しだった。苦しい日々の中でも心を通わせられる人と出会えることは安らぎになる。全く違う境遇の2人がお互いの生活にないものを補い合ってる感じがとても良かった。共通点がないから良いんだよってね。
こう見てみると今の若い子達は、代々受け継がれてきてしまった悪しき伝統とSNSなどテクノロジーの進化で引き起こされる公害のダブルパンチを受けてるように思いました。
話を追うごとに学校外での出来事が増えてきて、ティーンエイジャーの話っていう実感がなくなりつつあるけど、これは最後まで見届けたいと思います。(終わり方が終わり方なだけにフェズ役のアンガス・クラウドが死んじゃったのが余計に悔やまれる…)
P.S.キャシーについては全く理解できないので他の登場人物達と同じような冷ややかな目線で見てました。シドニー・スウィーニーのメンヘラサイコ彼女具合はナイスエンタメ!
キャシーが舞台に乱入して、マディが「私の番ね!」って言って自ら喧嘩に入ってくところ笑った。
sayana

sayana