小皿

アキラとあきらの小皿のレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2017年製作のドラマ)
3.2
原作読了後に映画を鑑賞してからの視聴です。
階堂彬役の向井理は原作に近くて、山崎瑛の斎藤工を食っていたぐらいです。映画では山崎瑛の方にやや重きが置かれてましたが、ドラマ版では、原作でも映画でも山崎瑛が発想した計画が、階堂彬が発想したことになっていたりして、階堂彬に傾いていたと思います。
ドラマでも映画でも、山崎瑛の都落ちが描かれていましたが、原作にはなく、映像化に伴い、これは作者の意図に沿ったものなのだろうなと感じました。
また、原作にも映画にも存在しない、ドラマで重要な役所となっていた小泉孝太郎演じる安堂という先輩バンカーがいて、所々で重要なことをナレーションする物語の進行には都合のいい人物が登場します。でも、彼の存在が、瑛と彬の傑出した発想や、そこに至る苦闘を掻き消していて、物語をとても平坦にさせていたように感じます。
また、映画に描かれていなかった、僕が原作で好きなエピソードを深掘りしすぎて、変なエピソードに変えられてしまっていたのは残念です。
原作を読んだり、映画を観ていて感じた緊迫感に欠けて、いろいろな部分で勿体ない演出だったと感じました。
出ている役者さんは、驚くべき一流どころの方ばかりだったので、なおさら残念感が増します(´・ω・`)
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