mauchan

TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブのmauchanのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

引き込まれ、一気見してしまった…

キャラの描き方が良くて、
これまでの人生、性格、全てで癖が強すぎるラストと、昔気質なマーティの人生が交差し、絆が傷ついたり強まったり、17年かけて辿り着くバディの関係性も感動的。

ラストの癖強なキャラ造形は、良くこれをつくれたなと思うレベルですごい。設定で若干無茶してるのをマシュー・マコノヒーの演技で癖強ラストを成立させてしまってる。

ビジュアルでの表現もとことん上手くて、事件の凄み、土地柄や因習的なえぐみが際立つ描きかた。
ラストも、若い頃と17年後で年齢の違う俳優かと思ったら、特殊メイクで老けたマシュー・マコノヒーだった。
全く違和感なく老いた姿で、見てる時はよくあんなマッチする俳優がいたな、くらいに思ってた。特殊メイクすごい、レベル高い…

子供を対象にした犯罪への嫌悪が事件への執着に繋がるのも、奥行きをつくっている。
子供を無くしたラストと2人の子供をもつマーティ。人生の傷や弱みをえぐりだす、追う側の痛みにフォーカスした、物語性の強い作品だったと思う。
最後に今は光が強いと言ったラスト。
マーティがとなりにいたこと、娘の存在を感じられたこと。一回空虚になってしまったラストの心が光を感じた、この救済を最終的に描いたのも良かった。

ちょっと微妙だった点だと、ラストを疑う黒人警官のバディ。
あそこが、出てくるわりに存在感うすくて中途半端に感じた。
若くないほうは、犯人サイドだった?
疑問を残すようなつくりだったのか、単に薄いキャラだったのかはよく分からなかったな…

事件の終着点としては、3人目の犯人射殺&
残りの奴らは捕まえられないだろうと言うマーティ。
これに関しては観終わった後めっちゃモヤッたんだけど、でも実際の社会ってこんなもん。警察なんて、常に糸口のない悪は取りこぼし続けるむなしい職業だよなっていう。
現実の闇深さを全部解決!逮捕!で美化しなかったのが、このドラマらしい哲学が筋を通して良かったと、最終的には納得出来た。
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