とても良くできたドラマでした。すごく遅いので、スピーディーな展開が好きな人には向きません。じっくり重い心理ドラマ好きの人向きかな。
私ははじめ退屈しましたが、だんだんと引き込まれました。
アイスランドってどんな国?どんなドラマが好きなの?という好奇心から見てみました。
結論としては、日が射さず暗い、寒い、人は寡黙、口を開けて喋らない、優しいけど内にこもる、そんな感じです。
ミステリーだけど、謎解きというよりは登場人物の心の闇を一人づつ描いていきます。
みな心に重い秘密と後悔を秘めていて、それを手繰っていくとなぜか真相に近づいていきます。
このドラマでは、殺人は単純な欲や嫉妬の結果ではないからです。心の中の暗い波濤が崩れるときに訪れるのです。
欠点としては、「心の闇」に焦点を当てたため、背景に見え隠れする社会悪の扱いは曖昧なままの印象があります。
日本人にはわかりやすい心理ドラマだと思います。でも、日本のサスペンスもの(薄っぺらい)よりはるかに説得力があります。容姿的な派手さゼロの警官たちの演技が素晴らしいです。