第1.第2シーズンとの完全な続きなので一気にみるべきだった。
今回はカリカルテルとの戦いだが、カリ幹部の目的は、自首することで事業を精算し、私有化した政治システムですぐに釈放されて合法事業のみに専念する、と言うまるで小説のような目論見で、これが実話というのが驚異的。
まるで「ゴッドファーザー」のようなカルテルの濃厚な人間関係も、命を賭してカルテルを追い詰めるDEAの執念も見応えがある。
中盤の逮捕シーンの盛り上がりとか完全に映画レベルで、セットやロケ、合間に挟まれる実写と合間って完璧な麻薬戦争の世界が描き込まれている。
まさにドン・ウィンズローの「犬の力」などを実写化したような出来映え。
それにしても“正義”という概念が全く通じない(そもそも存在しない)世界での戦いは恐ろしく、この日本の日常も一皮向けば、こういう狂気を秘めているのだろう。