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刑事ジョン・ルーサー シーズン1のbeachboss114のレビュー・感想・評価

5.0
主人公が頭も勘も良すぎるから、展開が速くて気持ち良い。視聴者の推理の半歩ぐらい先という絶妙な距離感を保っているから、一緒に捜査している気分にさせ、見ている側の自尊心も満たしてくれる。

シーズン1のラストで「悲しき願い(Don't let me be misunderstood)」が流れた瞬間、「なるほど、これがやりたかったのね」と納得。シーズン5のラストでも流れて、さらに納得。絶妙なハマり具合。最近、流行りなのかな。『Mr.ノーバディ』でも使ってたし。ニーナ・シモンの曲って、特にイギリスの連ドラで使用率高いような気がするんだけど、やっぱりダークで切ない雰囲気やひねくれたテイストに合うんだろうな。

1話完結型なのは最初の方だけ。シーズン1のラスト2話からシーズン2へとつながる神展開以降は2話で1セット。シーズン3のラスト2話の神回を経て、シーズン5は4話で完結という「夜中に見始めたらおしまい」なパターン。しかも胸クソ展開の鬱ラスト。にもかかわらず目が離せない妙な魅力。ドヨンな夜明けに朝日が刺さる。

主人公と女レクター博士との共依存関係が歪んだスーパーヒーローものみたいでズルズル見てしまうのに加えて、善人悪党ひっくるめて脇キャラそれぞれもことごとく深みがあって面白い。しかも死亡フラグ立てすぎでだんだん辛くなってくる。警察内部の官僚的な腐りっぷりはヘレン・ミレンの『第一容疑者』シリーズにも似て。

んでもって、やっぱ、エエわ、イドリス・エルバ。満を持して、Netflixの映画版へ。

♪誰~れのせいでもありゃしない~、全部おいらが悪いのか~(尾藤イサオ版の「悲しき願い」)って話。
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