このレビューはネタバレを含みます
紅茶おごっただけなのに。
これ、軽い気持ちで見たらアカンやつ。見る前に相当な覚悟が必要。途中、重すぎて底に押さえつけられるような息苦しさを感じるし、万人にオススメはできないが、個人的には辛抱して最後まで見て正解だった。
笑いながら、ジワジワ怖くなってくる第1話。普通にありそうな、他人事じゃないリアルな怖さ。そして、死ぬのが分かっていながら殺菌灯に吸い寄せられていく蛾みたいな感覚。
そこからやがて「怖い」の向こう側にある「キッツい」世界に。
ストーカーに追われるってだけの単純なスリラーじゃなくて、される側の因果や性暴力の連鎖、共依存やらトランスジェンダーやら何やかや重苦しい要素が絡んできて、なかなか一筋縄ではいかない展開。
ジャニーさんに可愛がられる疑似体験とでも言うべき第4話が吐きそうなほどキッツいので逃げ出したくなるが、最終6話7話で救われた。てか、泣いた。思い出しても泣ける。
タイトルの意味が明らかになった瞬間に浮かび上がる「行間」に震えた。
それにしても、お父ちゃんのキャラ最高。頼もしいだけじゃない説得力。むしろ、このお父ちゃんのおかげで泣けると言っても過言ではない。あと、窓口で対応する棒立ち巡査も良い味出してた。