めしいらず

タイガー&ドラゴンのめしいらずのレビュー・感想・評価

タイガー&ドラゴン(2005年製作のドラマ)
3.4
宮藤官九郎脚本作への好印象はやっぱりこの前後の作品によるものと再認識。それまでになかった特異なドラマ演出が新鮮かつ面白く感じられ、おそるべき才能が現れたと当時思っていたけれど、今でも十分に楽しめた。頭の中にある(良識ある大人ならお首にも出さないような)巫山戯切った妄想を臆することなく開陳したような感覚。ヤクザが噺家へ転身みたくどんなあり得ないことも観ている間は信じさせてしまう演出による魔法にかけられてしまう。人間の面白さに振り切った見せ方に加えて、本作は各話が著名な落語噺を下敷きにしっかりしており、ただ出鱈目に巫山戯ているだけじゃないのが良い。個人的にはお話そのものはつまんないIWGPより断然こちらが面白いと思う(でもマンハッタンラブストーリーが一等)。
再鑑賞。
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