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メディア王~華麗なる一族~ シーズン4のとぽとぽのレビュー・感想・評価

5.0
開いた口が塞がらないまま圧巻のラストへ!大満足できる大いなるサクセス、そして伝説へ

世界はこうやって回っている、絶えず流れているという縮図みたいな作品と終わり方。極上の演技合戦で、なんでもアリな醜く汚い現実を映し出す鏡。いや〜スゴかった…ド肝抜かれて刮目せよ。真に知的かつ挑発的で色々なことを含んでいるから難しさもあったけど、それ以上に面白かったしアッと言わされ続けた圧巻のシーズンだった。どの回も超濃厚で見応え充分。
ケンダルとローマンとシヴの兄妹、トムとグレッグの部外者コンビ、どっちを見ても好感度の低いキャラクターばっかりだろうに、ここまで見てきた者としては複雑な思いを抱かずにはいられない。それぞれがしっかり生き生きと自分の都合で動いては全体として不都合な方に転がる。才能豊かな役者陣と監督陣が織り成す強烈な個性のぶつかり合いはまさしく伝説に相応しい。ここぞと張り詰めた緊張感に、毒のあるユーモア。
製作総指揮アダム・マッケイが普段、自身の監督作品でしていることをTVシリーズに落とし込んだ感もあるけど、尺も長く色々と割けて深掘りできる分、毒っ気はじめ何かと忘れ難く強烈だった!この最後の最後まで分からないパワーゲームはさながら現代一族経営大企業版ゲーム・オブ・スローンズ?そして見終わった後も途方に暮れる…とんでもないドラマだったな、ものすごいもの見たなと。

#10
兄妹3人で仲良く一致団結して外敵と戦う。そんなキレイなラストなわけがない。売却か否か、命運を分けるのは何か?伝説のTVシリーズに相応しいフィナーレだ!!!!

Colors go well.
We are bullshit.

#9
アメリカ人CEO
圧巻…。忘れがたき強烈な個性の持ち主を送るのに相応しい最後。そしてローマン。

#8
独裁者の誕生と民主主義の崩壊…トランプのようなもの!あるいはブッシュ二期目
メディアの働きと役割、その可能性。マットソンによる買収を阻止したいという己のためか、あんな奴を大統領にしてはいけないという大義のためか。人としての良心の呵責に揺れるケンダル。この際の"正しさ"とは?取引できない相手もいる。

#7
合言葉は"フ××ク・トム"?!
シヴの家で選挙前パーティー。選挙の台風の目はまさかのコナー。"スロ"と核のない国はお断り?シヴには是非マットソンと組んで男どもを負かしてもらいたい、と思っていたけど、そう単純な話でもない。サソリのように殺すタフ・ファッキン・ビッチ!束の間の蜜月期のあと…ベランダで激しく言い合い、罵り合うシヴとトム。今までの思いが噴き出すようにぶつかる!アレクサンダー・スカルスガルドがノリノリに演じて、主人公たちレギュラーメンバーの好演熱演にも負けじと強烈な印象を残すスウェーデン人ルーカス・マットソン、彼は常軌を逸したイカれた天才か、偽物か。いい家族だ。アルファベットの羅列は覚えられない。それとちなみに『マイレージ・マイライフ』するグレッグ。やはりとてもとてもとても面白いドラマ

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Love the deal!
Fuck Tom.

#6
配信時代における永遠の命へ
個性の強い人たち、俺たち"3人"で会社を守る…2人の間違い?リビング・プラスで収益プラスから、価格ロケットで"収益倍増"へ。フライトジャケット着たケンダルはジョブズになれるのか?プロンプター係!月の上を歩くみたいにフワフワしたまま、この捻れた親子関係すらもヤラセで壇上に持ち込む。マットソン曰く"強制収容所"。
シヴとトムの2人のシーンには、間違いなく今まで積み重ねられてきた歳月の重さがあるのだけど、画面に映り繰り広げられる空気は今までにないもの。ローマン役キーラン・カルキンは少し髪型が変わったからか、本シーズンになってから今までの少年っぽさは無くなった気がする。クビだ!

Price Rocket

#5
親父なら?親父は嫌な奴じゃなかった…これがロイ家の交渉術!もうめちゃくちゃ最高!!

三"クソ"銃士かクアッドか。だって僕らクソッタレファミリービジネス、ATNは譲れない・手放さない。
対して、癖強兄妹が束になってもそうそう勝てる相手ではなく人間的にもクソ野郎なラスボスに相応しく負けないアレクサンダー・スカルスガルドのノリノリ演技と貫禄。じゃあサウナに行こう。サウナ!サウナ!サウナ!サウナ!…(鳴り止まないサウナコール)!!
親父ならどうしただろうか?交渉そのものをぶっ潰して反故にする。カミソリの上を歩く綱渡りだ。隠居したい年寄り連中はきっと黙っていないだろう。
訂正するぞ、親父は嫌な奴じゃなかった。粉々にしてやる!お前が嫌いだ。交渉決裂!! これがローガンの血を引いたロイ家らしい交渉の戦略的スキルです。啖呵を切るの最高すぎ。
「愛」発言に続き、普段めちゃくちゃキモいのに、こういう締めるところちゃんと締めてくれるからやっぱりローマンのこと好きなんだよな〜。分かりやすくカタルシスあって個人的にツボでした。

#4
昨日という日にかけた約束

親父の後を継ぐのは俺たちだ。今この瞬間、歴史が誕生している。古参・古株"年寄り連中"か、兄妹揃って反旗を翻したことから一転、そこはやはり順当にロイ兄弟か。老害を追いやるという意志と一族経営、奇しくも男社会になられちゃ外れた者としては面白くない。コメディじゃないのよ!会社としては汚い方法"親父にクソミソ作戦"を使ってでも…?おーっと、また怖くなってきたか!!? どうなるどうなる!こ)はまたヒップホップを流すしかない、ラップミュージックの出番だ。ファイナルシーズンも折り返しに近づいてきて、どうなることやら?

#3
許せないけど愛してる

愛してるって言ったっけ?それは突然に、その瞬間は唐突にやってくる逃げようのない必然の話数に胸がえぐられる思いだ。あまりの衝撃に言葉を失いながらも、目を逸らせない。悲痛な哀しみ、深い喪失が、ずっとこの旅を見守り共にしてきた観客・視聴者にまで伝わってくるよう…。自ずと自らのことも重ねてしまいそう。僕は愛されなかったイカれたケーキ。

"グレッグする"は動詞。

#2
前話数のピアース買収金額を巡るあれこれの次は、"スコットランド人"への売却金額についてで、親子の対面は愛なき熾烈なぶつかり合いが見られる。シヴを中心に子供たちが抱えていたものが一気に吹き出す印象。コナーはやっぱり蚊帳の外というか一人別軸で生きている感がある(ex.ノエル&リアム・ギャラガー兄弟の長男ポール?)けど、本人もそれを気にしていないわけではない。トム&グレッグのコンビは安定だし、なんなら見れば見るほど知らない内に好きになっている。ローマンよ、頼むから…。

#1
相手側の腹を読んで金額釣り上げ合戦。最後となる本シーズンも波乱かつ充実の始まり。やっぱり3人のチームは胸熱だし、一方でローガン側でS1の最初など無視されたり存在を軽んじられていたトムとかが主要選手になっているのもアツい。からのトムとシヴの最後のやり取りが今まで積み重ねてきた歴史の重さを感じさせつつリアルすぎて…。
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