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最後から二番目の恋のnorisのレビュー・感想・評価

最後から二番目の恋(2012年製作のドラマ)
4.2
以下は2012年に「鑑賞メーター」に投稿したもの。これは1月からの冬ドラマで、その後秋にスペシャル、2014年春にシーズン2が放映されることになる。


最終回の幕切れ近くで、益若つばさが、なぜドラマではきまって脚本家が批判されるのかという意味のことを嘆いていて、笑ってしまった。本作の脚本家は岡田惠和で、16年前にも、「まだ恋は始まらない」という、やはりキョンキョンと中井貴一がダブル主演してい?月9ドラマを書いている(ここまで書いておいて、じつは未見なのだが、すごく面白そうである)。

本作は恋愛ドラマの裏をかくというか、興奮のさめた、落ち着いた展開と演出が心地よいドラマであった。深刻なことは一切起こらないし、肺腑をえぐる言葉の応酬もない。主演ふたりの軽妙な掛け合いが見どころなのだが、そういう意味でも恋愛ドラマを対象化しようという意思があったのだろうことは想像に難くない。

キャストが凝っていて楽しめたのもよかった。中でもおいしかったのは内田有紀であろう。ドラマの俳優というのは、大体いつも同じようなキャラを演じるものだが、内田にかぎらず、このドラマでは、ほんの少しいつものキャラを逸脱するような役柄を楽しんで演じていて、ドラマ好きとして満喫した。アニメ声の佐津川愛美の隠し芸というのを是非見たかった。

知人によればキョンキョンは本当に鎌倉に住んでいるそうだ。坂口憲二もしばしばボードを抱えて現れるらしいし、とうに陳腐化したはずの湘南ブランドが復権するきっかけになるか。
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