NAO141

刑事コロンボのNAO141のレビュー・感想・評価

刑事コロンボ(1968年製作のドラマ)
4.6
「あたし、ロサンゼルス警察のコロンボ。殺人課です。」
※「わ」ではなく「あ」がポイント笑

殺人現場に現れ犯人と対峙するのは一見冴えないおっさん刑事笑。
ただ身だしなみに無頓着なのか、犯人を油断させようとしているのか…基本的に櫛も入れないボサボサ頭。シワのよったワイシャツに、ペラペラの茶のスーツ、よれよれのレインコート。
ポケットの中はゴミ箱のようにレシートや請求書、そして証拠品が一緒に入っている笑。
スーパーの安葉巻を愛用、愛車のプジョー403はほとんど廃車寸前…、ワイパーやミラーは触ると取れちゃう…。
愛犬ドッグがいるが、名前はなく、この犬もこの犬でグータラでどうしようもない笑。

そんな外見上は冴えない刑事に見えるコロンボだが、実はちょっとしたことを見逃さず難事件を解決してしまう名刑事。
そのギャップがまず面白い!
口癖は「すみません、あと1つだけ」で、油断した犯人に追い打ちをかける戦法を得意としている笑
また、しょっちゅう「ウチのカミさんがね…」と犯人との会話にカミさんが話題として出てくるが、実際に作中にカミさんが登場したことは1度もなく笑、我々はコロンボの発言からカミさんを想像するしかないのだが、話を聞いている限りではかなり「とんでもないカミさん」である笑

刑事コロンボは前半でまず犯行を描き、後半でその犯人が刑事に捕まるまでを描く「倒叙」と呼ばれる形式を取っている作品で、視聴者は最初から犯人がわかっている状態。刑事がいかにして犯人を逮捕するかが見どころの作品、そのため、犯人役にはかなり豪華な俳優・女優が出ていることもこの作品の魅力の1つ。
刑事コロンボの大ファンであった三谷幸喜さんが日本版コロンボとして誕生させたのが田村正和演じる「古畑任三郎」というのはいまさら誰でも知っている話。
古畑任三郎は身だしなみはきちんとしている笑。

旧シリーズ45エピソード、新シリーズ24エピソードの計69エピソードあるが、旧シリーズの方がオススメ!!
またこの作品はあえて吹き替えで観ることをオススメしたい!
声優の小池朝雄さんあってのコロンボと思えるほどマッチしている。
エピソードとしてオススメなのは、
☆エピソード1「殺人処方箋」
☆エピソード19「別れのワイン」
☆エピソード32「忘れられたスター」
☆エピソード41「死者からのメッセージ」

それと意外に面白いのはエピソード11「悪の温室」。この回は作中、コロンボが崖から転がり落ちるシーンがあるのだが、あれはど〜〜考えても演技ではなく、本当に崖から転がり落ちたのだと思う笑。とにかく笑えてしまうシーンなので、ぜひ観てほしい!

コロンボ演じる名優のピーター・フォーク氏は惜しくも2011年にこの世を去った。しかし、彼の名演をもって「刑事コロンボ」はこれからも語り継がれていくであろう。本当に素晴らしい作品。
NAO141

NAO141