青藍

ケの日のケケケの青藍のレビュー・感想・評価

ケの日のケケケ(2024年製作のドラマ)
4.0
第47回創作テレビ大賞を受賞した『ケの日のケケケ』。今回は4分30秒長いフル脚本での特別版を視聴。

主人公あまねは感覚過敏で大きな音、ざわめく声、眩しい光や味の強い食べ物(米や肉)が苦手。日常生活でハンディキャップを負うこともある。春から高校1年生になったが、校則により部活動所属が強制されてしまう。そこで元陸上部の進藤と何もしない『ケケケ同好会』の設立に奮闘する。

「何もしないこと」は一見怠惰に見えるが、人間皆できないこと、どうしようもないことがある。毎日生きづらい世の中で自分のご機嫌をとる努力がどんなに大切なのか気づかされた。平和な、日常的な音楽が流れる中物語を取り巻く様々な境遇にいる登場人物がリアル。どうしようもないことをできないって証明するためにたくさんの部活に顔を出してみたり、食べられないものを試しに食べてみたりと強いあまねちゃんがご機嫌なときに出るフレーズ「ケケケケケッ」どこか可愛らしげがある。とても面白かったし、勉強になった。

「不機嫌なモンスターにならないためにはたゆまぬ努力が必要だ。それがあたしの普通。世の中は今日も刺々しくうるさくて、過剰にまぶしい。」

「休憩したければ休憩すればいいし、もちろん頑張りたければ頑張ればいい。みんな好きにすればいい。人生はどうにもならないことばっか起こるから。どうにかなることは楽をしましょう!!」
青藍

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