山を見る係

心はロンリー気持ちは「…」FINALの山を見る係のレビュー・感想・評価

2.1
徹底的な面白くなさの上に、スタッフの笑い声もないおかげで逆にシュールな感じになっている。オチの大竹しのぶパート以外の全てのシーンが不完全燃焼に終わっいる(特にキムタクドッキリのところ)本作がお笑い怪獣の集大成だと考えると、昭和お笑いのノスタルジアか、はたまたそもそも寄席から始まった「お笑い」ってものはくだらねえ、と吐きつつもつい笑ってしまうあの感覚なんだよ、という談志がよく言ってたやつなのかと深読みしてしまうが、単に「センス合わん」(本編より引用)可能性が高い。まー普通に、前述のシュールな雰囲気とか、メタ視点で見た余りにもつまらなすぎる小ボケが逆に面白くてずっと笑ってた。やっぱりこの程度の楽しみ方が正解なのだろう。
しかし、本作の唯一の成功部分である最後の大竹しのぶパート。このパートだけが凄い。本作のテーマにもなったさんまが大好きな「分かれたけども繋がっている男女の何とも言えない関係性」がシリアスではない形で還元されて素直に感動した。つまらなすぎるメタお笑いの力技からここに持ってきたのがむしろ、二時間に渡るクソつまらんボケの塊を回収し(切れない程多すぎたけど)たと言っていいかもしれない。
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