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ゆりあ先生の赤い糸のmaのレビュー・感想・評価

ゆりあ先生の赤い糸(2023年製作のドラマ)
4.8
年齢を重ね、穏やかな暮らしを送っていた伊沢ゆりあの日常は、夫の吾良が倒れたという報せを受けて一変する。吾良がホテルの部屋で昏倒したとき、一緒にいたのはなんと若く美しい男。さらに彼女や隠し子の存在まで浮上。「かっこよく生きる」が座右の銘のゆりあは、ある決心をする。


嵐のようなとんでもないドラマだったが、毎週ほんとうに楽しみで、大好きだった。

特に鈴鹿央士扮するりっくんの感情の振れ幅。ゆりあと大喧嘩し、怒ったり泣いたりする姿から、誰が目を離せるというのか。

映画「蜜蜂と遠雷」が俳優デビューだった鈴鹿央士は、松岡茉優との再共演!これも素敵な赤い糸。

個人的MVPは伴ちゃん。これはもう仕方ない。木戸大聖のポテンシャルが高すぎる。5話の録画が未だに消せなくて困っている。

妙に下ネタぶちこんでくると思ったら、まさかの伏線。びっくりした。大胆な伏線だけれど、だからこそその後のゆりあの思考や行動に納得がいくようになっている。

わたしはゆりあが伴ちゃんを「優弥」と呼ぶ声と、呼ぶ前のあの、感情がぎゅうーーーーっとなっているのが伝わってくる表情が愛しくてたまらない。

どんなにロマンチックに描いたところで、不倫は決して美しくない。たとえ夫が昏倒して、意識が戻らなくて、要介護になって、その他諸々まるっと面倒を見て疲れて、癒しが欲しくて、そんなときにキュートな若い男が現れても、それは不倫をする、不倫をしていい、という理由にならない。許されることではない。

それでもわたしは、彼らの心が揺れるたびに泣いてしまう。

赤い糸が1本とは限らない。弱さも醜さもひっくるめて許し合い、愛し合う、彼らはそんな家族になったのだ。
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