｢今の記憶を持ったまま人生もう1回やり直せたらどうする？｣という誰もが絶対に考えたことある問いをテーマに展開したかなり面白い優秀ドラマ。これが毎週楽しみで、憂鬱なはずの日曜日をワクワクして迎えられたのでとても有難かった。
何気ない日常のシーンに散りばめられた付箋の見事な回収、30代に響く絶妙にリアルでノスタルジックな懐かしいネタ、こういうドラマにありがちな主人公の恋愛ネタがほぼ無い潔さ、ほんの数シーンだけなのになぜか惜しげも無くチョイ役で使われる映画主役級の大物キャスト達、基本ポップなコメディなのに人生について真剣に考えさせられる瞬間がふと訪れる緩急。とにかく良いところがありすぎるんだけど、やっぱり何と言っても微妙な変化をつけながら同じ人物の違う人生をしっかり演じ分けられる安藤サクラさんの凄さが光っていた。
あーちんとまりりんの最終周を見て、本来はこうやって今がラストだと思って全力かつ後悔の無いようにベストを尽くして生きなきゃいけないんだよなと思って泣いた。そして良い人生とは、名声や富を得ることではなく、身の回りの小さなことに幸せを感じてそれを全力で守ることなのだと改めて思わされた。残念ながら人生はやり直せはしないんだけど、今後のこれからの生き方を選択することはできると思って日々大事に生きていきたいものである。
