児山隆監督。心に傷を負って捻じ曲がってしまった人が、必死で愛を求めながら生きる姿を描くのが本当に上手だなあ。
20代のイタかった自分を思い出した。
自分がないから、なんでも相手の欲しい通りの言葉や行動を渡して、自分のことを好きにさせることで安心する。
名言もたくさん。
風俗嬢が主人公に言う「外の女と中の女の区別ついてない顔してる」とか
「人生で結婚式だけだよ、大っぴらに恥ずかしいことできるの」
「愛は日常に紛れるからね。」
少し不幸な人の味方になって、恋仲になっちゃうことを
「誰かを見下すことで、自分の惨めさをごまかして。そんなの、傲慢な思い上がりだった。」
って結論に辿り着くのなんて、鳥肌モノ。
もっともっとこの監督さんの描く作品を観たい。
【再鑑賞】
運命の出会いなんて、大抵の人が出会わない。
最後、今ほんとは幸せだったことを掬いにいったような感覚。
終わり方綺麗だったな。いいお話。
