こんなドラマがあったとは。観てしまいました。面白かったー。
ダニー·ボイルが監督、セックス・ピストルズのギタリストであるスティーブ·ジョーンズの目線で描いたピストルズの栄枯盛衰といったところでしょうか。なかなかスティーブがダサくて良かったです。
シド&ナンシーやグレイトロックンロールスウィンドルなどピストルズを描いた伝記映画のようなものは少なくないですが、スティーブが主人公だったのでどこまでが本当なのかわからないけど、他の作品に比べるとピストルズの裏側に比較的肉薄してるような印象です。
あとはそれぞれの人間関係というか、「こんな人も関わりあったんだ」という驚きとか、本作でも味わえました。クリッシーは知らなかった。プレテンダーズもこのドラマで初めて知ったけど聴いてみたらなかなか良かったし。
有名な映像も一生懸命再現してましたね。スタジオライブとか、船の上での演奏とか。グレン·マトロックが死ぬほどダサくて笑いました。
時代やティーンという環境によって作られた少年達を見事道化として作り上げ、カウンターカルチャーとしてのパンクロックを一大ムーブメントへと高めあげたマルコムの手腕。これほどまでにドラマチックであるとシドにおきた不幸はおきるべくしておきたと考えてしまう。
しかし抑圧され続ければいつかは吹き出し強大なエネルギーは強い行動に生まれ変わるものなのかも。
知らない人ほどオススメ。このムーブメントは私達と変わらない名前の無い人間の悪あがきで生まれたのかもしれません。