昨年の新春ドラマを2年近く遅れて見た。副題長くね?
舞台は湘南、というか江ノ電沿線。富裕家庭の娘、土屋太鳳 が極楽寺駅のホームで永山絢斗の顔を凝視するシーンから話が始まる。あんなふうに見つめられたら誰もが動顛すると思われる異常なシーンで(何しろ、永山が乗った電車を追ってホームを走ってくるのだ)、案の定、永山は一目惚れされたと勘違いする。ちぐはぐなデートの後に、土屋の両親(英文学教授の仲村トオルと専業主婦の安田成美)に会ってしまい、そこで、エノスイ近くで車に轢かれて亡くなった土谷の兄に自分が瓜二つであることを知ることになる。
永山は北海道出身だが、両親を亡くして施設育ちなので、ドラマ中盤で仲村がつぶやくように土屋一家とは似たもの同士ということで、4人は共依存の関係に陥ってしまう。
膠着した依存から抜け出すために、永山はフルートを練習し(死んだ兄のフルートを見たから)、土屋邸で4人が演奏するのがクラプトンが息子の死を悼んで書いたという「Tears in Heaven」である。
安田成美が息子の死後も大学に授業料を納め続けていることからもわかるように、土屋太鳳の一家はかなりの富裕層なのに対し、永山は七里ヶ浜あたりの造船所で働く労働者という原作者の無自覚なロマンティシズムは痛いのだが、土屋太鳳が美人すぎるので最後まで目を離せなかった。